
全国にグループホテルを展開する株式会社ロイヤルホテル様は、ホテル経営において大切なことは『人』に他ならないという考えのもと、「あたたかいおもてなし」「美味しい料理」「心地よい空間」を創業時より大切にされています。今回は、はたLuck導入後、短期間でエンゲージメントの数値と職場環境が改善されたロイヤルホテル小倉(福岡県)内の中国料理レストラン「龍鳳」の事例をご紹介します。
- 事業内容 :宿泊施設の経営
- 従業員数 :3,200名(2025年3月現在)
- 利用職場数:9施設(2025年3月現在)
- 利用機能 :はたLuckアプリ、はたLuck AIエンゲージメント for Workplace
現場の空気を変えたい。行動につながる仕組みが「はたLuck」にはあった
「ありがとう」が行き交うことで、空気が変わり始めた。小さな声かけと“見ている”姿勢が、やる気を引き出す

最初にはたLuckのサーベイの結果を目にしたとき、「この職場は、スタッフにとって働きやすい環境ではないのかもしれない」と、改めて感じました。
エンゲージメントの改善に向けてまず最初に取り組んだのが、はたLuckの「星を贈る」機能の活用でよかったと思います。もともと、スタッフ同士で褒め合うような文化があまりなく、私自身も意識して言葉にすることは少なかったのですが、試しに使ってみたところ、若いスタッフを中心に想像以上に良い反応が返ってきたのです。SNSでいう“いいね”が付くような感覚が嬉しいようで、「こんな機能があったんですね」「星、もらっちゃいました!」といった声が上がるなど、思った以上にポジティブな効果が見られました。
自分自身、この取り組みをきっかけに「直接言葉で伝えることが何より大事だ」と実感するようにもなりましたね。実際に言葉で伝えると、さらに喜んでもらえますし、スタッフからも「以前よりもコミュニケーションを取りやすくなった」と言われるようになりました。
また、スタッフに星を送るために、自然と日頃の働きぶりに目を向けるようにもなりました。「こういう行動がとてもよかったです」と伝えたり、「お客様から感謝の声が届いています、ありがとうございます」と共有したりする中で、自分自身もこれまで以上にスタッフのがんばりに気づけるようになったと思います。

星を送ってもらえると、やはり嬉しいですね。忙しくて気持ちに余裕がないときでも、「もう少しがんばってみよう」という気持ちになります。河口マネージャーがこまめに星を送ってくださったり、「お疲れさまでした」と声をかけてくださったりすることで、「がんばってよかった」と素直に思える瞬間が増えました。


情報共有には「連絡ノート」機能を使用するようになりました。これまでは、引き継ぎや情報共有は紙のノートで行っていましたが、「全員見てください」と呼びかけても、確認していないスタッフがいるのが実情でした。その点、はたLuckの「連絡ノート」には「見ました」ボタンが付いており、誰が既読かを確認できる仕組みがあります。そのおかげで、全員が内容を把握しているかどうかを明確に確認できるようになりました。
特に効果を感じたのは、勤務日数の少ないスタッフへの情報共有です。週に1~2回しか勤務しないスタッフには重要な連絡が伝わらないまま終わってしまうこともありました。今では、全員が同じ情報をタイムリーに共有できるようになり、現場全体の連携が向上したと感じています。

以前は連絡手段として私用のトークアプリを使うことが多かったのですが、どうしてもプライベートとの境目が曖昧になってしまいます。女性スタッフの場合、男性スタッフや上司と個人の連絡先を交換することにためらいを感じることもありますし、逆に男性側も女性スタッフに聞きにくいと感じるケースがあると思います。とはいえ、電車の遅延など急ぎの連絡をしたいときに、アプリで気軽に連絡が取れるのはやはり便利です。プライベートと切り分けながら必要なやりとりができるので、非常に助かっています。
任せることで育つ、見守ることで変わる。エンゲージメントを軸に、成長し続ける職場を目指して

エンゲージメント向上の取り組みを続けていく中で、アルバイトスタッフが長く働いてくれるようになったと思います。もちろん本人たちがとても努力家だということもありますが、職場の雰囲気が明るくなったので、居心地の良さを感じてもらえているのではないでしょうか。
マネージャーもスタッフとの雑談を交えたコミュニケーションが増え、現場でのやりとりを楽しめているようです。こうした小さな変化の積み重ねが、現場のいい空気感をつくっていると思います。

改善アクションを続けていくことで、サーベイのエンゲージメントスコアも改善されていったんです。実際にお客様から「スタッフが楽しそうに働くようになったね」と言っていただけるようになったり、他店舗のスタッフからも「最近、龍鳳の雰囲気がいい」という声が届いたり。スタッフ全員がイキイキと働くようになってきたと感じています。以前は、言われたことをこなすだけの“指示待ち”の姿勢が目立っていたのですが、今はそれぞれが主体性をもって動くようになってきました。私自身、もともとは自分でやったほうが早いという気持ちが強く、なかなかスタッフに仕事を任せられませんでした。でも、それが結果的に成長の機会を奪っていたのかもしれないと思うようになり、まず任せて、任せたことがしっかりできているかに目を向けるよう心がけています。
実は先日、仕事終わりにスタッフから「一緒にご飯どうですか?」と声をかけてもらったんです。スタッフ同士ではよく行っていたようですが、「マネージャーも」と誘ってくれたのはうれしかったですね。少し距離が縮まって、話しかけやすい存在になれたのかなと感じました。

今回の取り組みを通じて、改めて従業員のエンゲージメントの重要性を深く実感しました。
私ひとりの力ではこのお店は回りません。スタッフがいてくれるからこそ運営が成り立っているということを、日々感じています。大変なことも多い職場ですが、一日の終わりにスタッフと「今日は楽しかったね」「お疲れさまでした」と笑い合える、そんな前向きな職場にしていきたいですね。
そのためにも、今後は個々のスキルアップにより力を入れていきたいと考えています。例えば資格取得や専門知識の習得など、一人ひとりが自信を持って働ける環境づくりに取り組んでいきたいと思っています。はたLuckを活かしながら、スタッフ全員が働きやすく、成長を実感できる職場環境をつくっていけるよう、さまざまな取り組みを続けていきたいです。
はたLuck、まだまだ使いますよ!(笑)

マネージャーの立場になってみて、エンゲージメントの大切さを実感するようになりました。
はじめは他社のエンゲージメントサーベイツールを利用していたのですが、質問数が多く回答するのが負担に感じることもありました。またサーベイの結果を受けても、改善に向けた具体的な取り組みは行っていませんでした。目標は立てていたものの実際に行動に移すことができず、頭の片隅に置いている程度だったと思います。
そのためかエンゲージメントが低い状態がずっと続いており、スタッフのモチベーションにも影響が出ていました。「スタッフの接客が楽しくなさそう」とお客様からご意見をいただくこともあったんです。「はたLuckエンゲージメントプログラム for Workplace」のサーベイに変更してからは、質問数が少なく、短時間で無理なく回答できるため、スタッフ一人ひとりがきちんと考えながら取り組んでいると感じました。
ただ、エンゲージメントを上げるための施策を実際に行うと決まったとき、最初は率直に「面倒だな」と思ってしまいました。(笑)日々の業務がある上で、さらにやることが増えてしまうからです。しかし違う店舗の方や上司からの指摘もあり、改善しなければと本気で思うようになりました。