全国にシネマコンプレックス「イオンシネマ」を展開するイオンエンターテイメント株式会社様。上映作品に左右されない顧客体験を提供するため、日々接客力の向上に力を注いでいます。お客様に最も近い劇場スタッフの業務効率化、そして働きがいのある職場環境づくりによってスタッフの力を最大化させるために「はたLuck」を導入しました。今回は、身近に「はたLuck」を活用している劇場の支配人様、導入推進をしてくださった業務改革部の皆様にお話を伺いました。
- 事業内容 :映画館運営事業
- 従業員数 :約4,000名(2022年11月現在)
- 利用職場数:94(2022年11月現在)
- 利用機能 :はたLuckアプリ
- ・情報共有を手書きのノートで行っており、確認のための移動時間や書き写しの手間が発生していた
- ・全社共通のツールがなく、劇場ごとに異なるツールを利用していたため、統制が取れていなかった
- ・スタッフ数が多いため、雇用形態や勤務時間によって情報が均一に行き渡らず、接客レベルにばらつきが生じていた
- ・部署間の横断的な情報連携が不足していた
- ・情報共有の手段を一本化することで、接客レベルのばらつきを抑制
- ・「連絡ノート」機能を活用し、手書きノートをデジタル化。本社からの通達を直接共有することで、情報伝達の速度と正確性を向上させた
- ・本部からの一方的な発信だけでなく、スタッフからの自発的な意見や好事例の発信を促進することで、双方向コミュニケーションの推進。ポジティブなコミュニケーションを活性化
- ・情報共有や周知にかけていた時間が大幅に削減され、本来の接客業務に集中できる環境を構築
- ・全員が同じ情報をリアルタイムで受け取れるようになり、スタッフ間の情報格差が解消。一体感が醸成され、接客レベルの標準化が促進された
- ・コミュニケーションデータからスタッフ間の関係性が可視化。売上との相関分析など、データに基づいた組織改善が可能となった
- ・スタッフの当事者意識が醸成され、自発的な行動が増加。「お客様を大事にできる劇場づくり」への貢献意欲が高まった
手書きのノートからのデジタルへの移行で業務効率化。セクションの垣根を超えた情報共有で「接客力」の向上へ
大きな劇場ならではの情報伝達の悩みに活路。チームで働くためにコミュニケーションツールを一本化
お話を聞いた当初は、「はたLuck」もよくある本部から店舗への情報共有ツールだと思っていたんです。スタッフ一人ひとりに情報が届けられると聞いたときは「その方法があったか」と新鮮で驚きましたね。
私が劇場に勤務していたときも、共有された情報をそれぞれのセクションで紙のノートに書き写したり、写真をプリントして貼り付けたりしなければいけない大変さを実感していたので、「電子化するなら情報伝達が楽になっていいな」と感じました。劇場は営業時間が長いうえに面積も広く、業務内容によってセクションが分かれているので、スタッフ一人ひとりにまで確実に情報を届けることはすごく大変なんですよね。
社員だけではなく、パートさんや学生アルバイトさんなど様々な人たちがいる。その中で、誰もが同じように情報伝達できる仕組みは、チームとして働いていくうえで必要だと感じました。横串を刺すような情報やコミュニケーションの扱いに関しては、おそらくどの劇場もかなり苦労してきたと思います。
これまでは情報伝達に関する全社共通のツールがありませんでしたからね。他社のコミュニケーションツールを活用することもありましたが、そうなると仕事とプライベートの境目がなく、勤務時間外でも社内のコミュニケーションに対応しなければいけなくなります。本社に来てからは、劇場ごとにツールがバラバラで統制が効いていないことも気になっていたので、統一できてすごくよかったなと思っています。
スタッフの自発的な運用でコミュニケーションが促進。データ分析で新たな課題が「見える化」された
テスト導入時に印象的だったのは、スタッフが自分の考えを発信していることです。普段接していてもわからなかった、スタッフのお客様に対する考えや心遣いに関する発信を目にして感激したこともありました。これまでは本部から店舗への一方通行の情報がほとんどだったのですが、スタッフが自ら発信する機会が増えれば、情報の伝え方も上達するんじゃないかなという期待もあります。
思っていた以上に気軽にやってくれていることもうれしい驚きでしたよね。政策発表会の表彰状の写真を現地で撮影して、劇場で働くスタッフにねぎらいの言葉を添えて発信していた劇場もありました。ほかのスタッフもコメントやリアクションを返していて、業務的な情報伝達以外の場面でも活用してくれているのはうれしかったですね。
「はたLuck」はコミュニケーションのデータから人間関係を可視化してくれるじゃないですか。データ上で人間関係が密になっている劇場は、実際に訪問してみても、コミュニケーションがすごく活発なんですよね。スタッフ同士の関係性が売上などの結果にも如実に表れるのかなと感じています。
「はたLuck」上のコミュニケーションが活発かどうかは、劇場の規模に関係ないんだと気づいたことも衝撃でした。70人のスタッフを抱える劇場のほうが30人のところよりもコミュニケーションが取れていることもある。その違いを突き詰めてテコ入れしていくことが 今後の課題です。
スタッフたちの意見を取り入れて健全な劇場運営へ。発信しやすい設計がスタッフの参加意識を醸成
弊社で導入している「改善提案制度」は社長からアルバイトの方まで、劇場で働いている誰もが会社の改善点について意見できる制度で、現在は「はたLuck」からも意見の吸い上げを行っています。
意見を上げてくれるスタッフは「劇場をより良くしたい」という参加意識や、「自分自身が成長したい」といった欲求がある人たちですし、お客様に一番近いスタッフたちからの意見を取り入れていけば、すごく健全な劇場運営ができる。だからこそ、スタッフ全員が意見を発信しやすい環境をつくっていきたいと改めて思ったところです。
個人的な希望を言うと、スタッフからの意見をもっと発信してほしいですね。現場だからこそ気づけることもあると思いますし。「はたLuck」は投稿のハードルを低く設計してあると思うので、立場に関係なく意見を発信しやすい。スタッフにも劇場の運営にもっと参加してほしいなと。
例えば紙のノートで「今日はこんなことありました」と書いても、各セクションのマネージャーしか見ませんが、「はたLuck」を使えば、現場のスタッフ一人ひとりの気づきがみんなに広まっていきますからね。そうした小さな気づきの共有を積み重ねて、お客様をもっと大事にできる劇場づくりを進めていきたいですね。


劇場に来ていただいたお客様に満足していただくためには「接客」が一番重要だと考えています。お問い合わせを受けた際に「お客様をお待たせしない」ためには、様々な情報を把握しておく必要があります。
幕張新都心は劇場の規模が大きく、取扱作品数もスタッフの人数も多いため、共有しなければいけない情報量も多いと感じていました。
当初は「はたLuck」と大学ノートを使った情報伝達との違いがあまりピンと来ていませんでした。ただ実際に導入してみると、アプリでいつでもどこでも見られるので、ノートを確認に行く時間と手間が省けることを大きなメリットに感じました。
また、上映作品の公式サイトのURLを貼ったり、本社から送られてきたPDFをそのまま添付できるので、時間短縮にもなります。スタッフもスマホで情報検索することを日常的に行っている世代が中心なので、ノートに手書きするよりも自然なのかなと思いました。
「はたLuck」を通じてセクションの垣根を超えた情報共有をさらに促進させ、スタッフの「マルチタスク化」による接客力の向上を進めていきたいです。また出勤頻度が少ないスタッフの接客力をフォローアップし、私たちが最も大切にしている接客のレベルの標準化にもつなげていきたいと考えています。