昭和21年の創業以来、関西エリアを中心に「とんかつKYK」「カレーハウス サンマルコ」など、長く愛されるブランドを展開する株式会社曲田商店様。「心と味でおもてなし」という経営理念を掲げる同社は、慢性的な人手不足が叫ばれる飲食業界において、安易なスポットワーカー利用に頼らず、社内の「埋没労働力」を掘り起こすことでブランド価値を守り抜くことにこだわり続けています。
こだわりの理由やその裏側にあった課題、その中でなぜ「はたLuck」を選んだのか。悩みや決め手、導入後の変化について、営業部の山田さん、人事総務部の小林さん、そして情報システム部の原田さんにお話を伺いました。
- 事業内容 :レストランや惣菜販売ショップなどの運営
- 従業員数 :約1,200名(グループ全体・2025年時点)
- 利用機能 :はたLuck アプリ
- 利用職場数:64
目次
- ・シフト管理に紙やFAXを使っており、出勤状況を即時に把握することが困難であった
- ・各店舗のシフトの充足状況の把握が難しく、埋没労働力が存在していた
- ・当時利用していた連絡ツールでは、セキュリティ面に懸念があった
- ・「シフト」機能を活用し、全店舗でシフトの作成方法を統一。PC画面上で全シフトの管理が完結する環境を構築
- ・「シフト」のヘルプ募集機能を活用し、欠員が出た際の人員調整をデジタル化
- ・「お知らせ」「連絡ノート」機能を活用し、会社の理念や重要事項を、全従業員に直接届ける
- ・「星を贈る」機能を活用し、紙で行っていたサンクスカードをデジタル化
- ・シフトの作成・管理方法が一元化されたことで、本部の確認工数が大幅に減少
- ・シフト管理をデジタル化したことで、埋没労働力を可視化。さらにヘルプ募集の活用によって社内リソースの活用最大化を実現
- ・全員に情報が届くことで、指示内容のヌケモレを抑制。現場での実行力が向上
- ・サンクスカードのデジタル化によって利用率が約2倍に増加。離職率が0.5%改善した
「おもてなし」は、従業員を大切にすることから始まる
「はたLuck」と出会ったきっかけはコロナ禍にあったと伺っています。どのような出来事があったのでしょうか?

「SPC理論」の考えをもとに、社内改善を進めていったということですね
総務としても、福利厚生の見直しや人事評価制度の刷新など、従業員がやりがいを持って働ける環境づくりに注力してきました。ですが、現場の運営面ではまだまだアナログな課題が山積みで、その一つがシフトでした。
当時はPCが配備されていない店舗も多く、シフト管理は「手書き」や「FAX」が当たり前。今日誰が出勤しているのかを知るために、営業部がわざわざ総務部に問い合わせ、総務部がファイリングを確認して…というような状態でした。
人手不足の中、「応援」という仕組みで人員調整を行っていたのですが、シフトの作成方法が一元化されておらず、本部の人間がマンパワーで調整をしていたんです。当然ながら、時間がかかっていましたね。
衝撃的だったのは、改善策を模索する中で現場のスタッフから「もっと働けるのにシフトに入れてもらえない」という、嬉しくも勿体ないと感じる声が聞こえてきたことです。人手不足と言いながら、社内には働きたいのに働けない「埋没労働力」が存在していたんですね。
このミスマッチを解消し、社内の人材を有効活用するためのシフトツールを探していたところ、偶然出会ったのが「はたLuck」でした。
ブランドの信頼は、人がつくっているからこそ
人手不足の解消策として、昨今は「スポットワーカー」を活用する企業も増えています。
なぜ社内リソースの活用にこだわったのでしょうか?
それは、弊社の代表が「働く一人ひとりがKYKブランドを支えている」という強い想いを持っているからです。
もちろん、スポットワーカーの仕組み自体を否定するわけではありません。しかし、今日初めて来た方が、私たちが長年大切にしてきた「KYKのスタイル」でお客様をおもてなしできるかというと、それは非常に難しい。ですが、お客様にとってはベテランの接客も新人の接客も、同じ「KYKの接客」として見られてしまいます。この時代には苦しい選択かもしれませんが、60年積み上げてきたブランドの信頼を保つために、こだわりたい部分でした。
それくらい、私たちは「誰がお客様の前に立つか」にこだわっています。だからこそ、外部の知らない誰かではなく、すでに理念を共有し、スキルを持っている社内のスタッフに活躍してもらう必要がありました。
「はたLuck」を選んだ決め手は、まさに店舗間の「ヘルプ募集」機能によって、社内の埋没労働力を掘り起こせる点にあります。
また、店舗にPCがなくてもスタッフ自身のスマートフォンで完結できるという点も、私たちにとってはデジタル化の入り口として最適だったんです。

効果実感で、変化への拒否反応を乗り越える
導入にあたり、現場からの反発や苦労はありましたか?
正直、最初は大変でしたね(笑)。 「パソコンなんて触ったことがない」という店長もいましたし、独自のエクセル管理で満足している人もいました。やり方が急に変わることに対しての「アレルギー反応」は確実にありましたね。
ただ、導入推進チームとしては、代表が「やる」と決めた以上、進めるしかありません。そこで、まずはSVやハイクラスな店長がいる9店舗で半年間のテスト導入を行いました。
結果はいかがでしたか…?
驚いたことに、導入から半年が経過した際に、テスト店舗のメンバーに「どうする?元に戻す?」と聞いたところ、「いやいや、今なくなったら困ります! 元に戻るのは無理です」と言われたんです。最初はアレルギー反応があっても、実際に使ってみて便利さを体感したことで、なくてはならないツールになったんですね。
もちろん費用対効果も考えた上ですが、最終的には現場のその声が全店導入の決断を後押ししてくれました。
嬉しいお声です!導入後、どのような効果や変化が生まれたのでしょうか?
管理面での工数は劇的に減りましたね。席を立たずにPC画面上で全店舗の出勤状況が把握できるようになりましたし、未提出店舗への催促もスムーズになりました。以前のように、ファイリングしてある紙のシフト表を探したり、電話をかけまくったりするような非効率な業務がなくなったので、かなり楽になりました。
営業部としても、誰がどこで勤務をしているのかを都度総務部に確認する必要がなくなったのは、大きな変化でしたね。また、まだ活用しきれていない部分もありますが、最初に期待していたヘルプ募集機能での「人の循環」も生まれ始めています。
他社様のデータと比較しても、曲田商店様の「ヘルプ募集」における応募率やマッチ率は非常に高いんです!
それは嬉しいですね。これまでは人が足りないとなったら、紙で「応援」申請をしたり、スタッフに個別で連絡をしていたんです。それが今は、アプリ上でヘルプ募集を発信すれば、「行けます!」と手が挙がるようになっている。この変化は、店長たちの負担軽減にも大きく貢献しているんじゃないかなと思っています。
今はまだ、社員同士での活用が多いのですが、今後はパート・アルバイトさんまでヘルプ募集の利用を広げていきたいと考えています。「年収の壁」などの制度的な課題がクリアになれば、さらに埋没労働力は活性化するはずです。
スポットワーカーに頼らなくとも、自社のスタッフだけでしっかりと店舗を回せる強い組織を目指していくことで、「KYKブランド」がより強固なものになっていくと考えています。
組織の基盤をつくることで、次のステージへ
最後に「はたLuck」はどのような課題を持つ企業におすすめしたいですか?
DX化に抵抗がある企業でしょうか。「はたLuck」はPCを軸にしてどうこうではなく、普段使っているスマホから入っていけるので、DX化の入口として最適だと思います。
今回、私たちがDX化の一環で「埋没労働力」に気づいたように、もしかすると他の企業でも同様のことが起こっているかもしれません。人手不足を乗り切るためにも、ブランドを守っていくためにも、一度試してみてほしいですね。
私は「伝えたいことが伝わらない」と感じている企業さんにすすめたいなと思います。「はたLuck」は会社の理念や届けたい情報をスタッフ一人ひとりの手元に直接届けられるので、情報の見落としがグッと押さえられますし、何より本部側の管理がかなり楽になります。
機能がオールインワンなので、シフトや連絡ツールを別々で導入するよりも断然お得に使えることも魅力的でしたね(笑)。
「はたLuck」の最大のメリットはパート・アルバイト・社員、いわゆるグループの全従業員に情報共有ができることです。それ故のデジタル化ですからね。
また、様々なことが数値化されデータとして分析できる点は、システム部として非常に有意義なサービスだと考えています。感覚頼りの判断になってしまっている企業にとっては、大きな価値を感じることができるのではないでしょうか。
様々な視点から「はたLuck」をご評価いただきありがとうございます。曲田商店さんの「人づくり、ブランドづくり」をこれからもご支援させてください!




私たちの経営理念は「心と味でおもてなし」です。食を通じてお客様に感動をお届けし、地域に貢献する。それを実現するためには、届け手である「従業員」が何より重要だと考えています。
コロナ禍では、飲食業界として抱え続けていた課題が表面化し、曲田商店でも多くの退職者が生まれました。店を閉めるわけにもいきませんし、「どうにかしなくてはいけない」と強く感じましたね。そこで、徹底的な「内部投資」に振り切ることにしたのです。
具体的には、社員の公休を増やす、残業を減らす等の働き方改革と、DX化による現場課題の解決です。CS(顧客満足度)を高めるためには、まずES(従業員満足度)を高めなければいけません。従業員が働きやすい環境を整えていくことが、良いおもてなしに繋がっていくと考えました。