飲食店経営において業務効率化を進め、課題を解決するためのポイント

店舗運営 店舗DXコラム
公開日:2022.01.25
最終更新日:2022.01.25

飲食店では、シフトの作成やスタッフの管理、材料仕入れ、在庫管理、メニューの考案、集客など、多岐にわたる業務が日常的に発生します。こうした業務を効率化することで、かかる労力やコストの削減を目指しましょう。

ここでは、飲食店経営における業務効率化のメリットとポイントのほか、オペレーションごとの具体的な業務効率化の例をご紹介します。

飲食店経営における業務効率化のメリット

業務効率化には、一定のコストや労力がかかります。そのため、必要性を理解できなければ、積極的な推進には踏み出せません。まずは、飲食店経営の業務を効率化することで得られるメリットについて知っておきましょう。

アルバイト、パートスタッフへの正確な情報共有が可能になる

多くのスタッフを抱える飲食店では、情報共有をスムーズに行う必要があります。ところが、飲食店のスタッフは、シフト制のアルバイトやパートスタッフが主ですから、毎日出勤してくるわけではありませんし、シフトの入り時間もまちまちです。

このような状況下で、スタッフに周知すべき情報を店長が個別に伝えていると、同じことを何度も繰り返さなければならず、非効率です。さらに、情報伝達が記録に残らないため、誰に情報が伝わっているのかが曖昧になってしまい、伝達ミスが起こるリスクも高まるでしょう。

そこで役立つのが、情報を効率良く、正しく伝えるための情報伝達ツールの導入です。写真などを添えて情報を伝えられるツールを使えば、口頭では伝達が難しい内容でも正しく伝えられますし、投稿内容を後から見返すことも可能です。

また、こうした投稿をノウハウとして蓄積をしていくことで、店長がいなくても正しい情報をスタッフが確認できるようになります。これは、サービスクオリティの向上や、新しく入ったスタッフの教育につながります。

サービス品質の向上につながる

業務効率化は、サービス品質の向上にも役立ちます。忙しいことも多い飲食店経営では、スタッフが目の前の業務をこなすことだけに意識を向けてしまい、顧客と向き合えていないケースがあります。

例えば、「21時がラストオーダーで、声掛けをしなければならない」というシーンで、「ラストオーダーです」と伝えるだけでは売上にはつながりにくいでしょう。一方、「そろそろラストオーダーのお時間ですが、最後の1杯どうしますか?」と一言添えると、新たな注文が入りやすくなる可能性があります。

このようなきめ細やかなサービスを行うためには、業務効率化によってスタッフの負担を減らすとともに、「どのような声掛けをすればいいのか」を周知するのが効果的です。

業務効率を上げて顧客と向き合う余裕を生み出し、情報共有をスムーズに行える体制を作ることで、売上につながっていきます。

人手不足対策になる

飲食店は、コロナ禍の影響を大きく受けている業界です。一時的な休業や客足の減少によってスタッフを減らした店舗では、新たなスタッフの確保が難しい状況にある場合が多いでしょう。

新規募集をかけてもうまく人が集まらなければ、限られた既存スタッフでサービスを回していかなければいけません。そのためには、業務を効率化し、人の手で行わなければいけない仕事を減らしていく必要があります。

飲食店経営における業務効率化のポイント

虫眼鏡

飲食店経営で業務効率化を進めるためのポイントは、「ECRSの原則を意識すること」「マニュアルを作成すること」の2点あります。両方を意識して業務効率を上げていきましょう。

ECRSの原則を意識する

ECRSの原則とは、「Eliminate」「Combine」「Rearrange」「Simplify」の4つの頭文字を取った言葉です。E、C、R、Sの順番で業務を見直すことで効率化ができるといわれています。

・Eliminate(排除)

業務効率化を行う上で最初に考えるべきなのが、無駄な業務の排除です。これまで当たり前に行っていた業務の中に、「自社にとって必要性の低い仕事」「売上に影響を与えない仕事」などがないか考えてみましょう。

・Combine(統合)

排除できなかった業務については、別の業務とまとめて統合できるかどうか検討します。業務自体をなくすことができなくても、別の業務と組み合わせることで、必要な労力やコストを減らすことができるでしょう。

・Rearrange(順序入れ替え)

仕事をする上で、他者とやりとりを行うシーンは案外多いものです。このとき、何度も情報の行き来が発生すると、時間と労力が余計にかかってしまいます。できるだけ手戻りがないように、よりスムーズなやりとりができるよう、作業の順序を入れ替えられるかどうかも考えてみてください。

・Simplify(簡素化)

最後に考えたいのが、業務を簡素化できるかどうかです。複雑な業務は、それだけ実施に時間がかかります。できるだけ業務を簡素化することで、負担を軽減しましょう。

マニュアルを作成する

人手不足の飲食店では、新人スタッフが入っても、OJTですべての業務を丁寧に教えるのが困難です。その上、教える人によってスタッフの習熟度が変わってしまうこともあります。

マニュアルを整備しておけば、こうした問題は起こりません。新人スタッフはいつでも正しい手順をマニュアルで確認できますから、OJTの不足を補うこともできるでしょう。

また、既存スタッフの教育でも、マニュアルの導入はメリットがあります。新規導入した機器類の操作方法や、新メニューの盛りつけ方といった新しい情報をマニュアル化して提供することで、スタッフ全員が、素早く必要レベルを満たしたサービスを行えるようになります。

これは、顧客に対するサービスクオリティの平準化につながるとともに、店舗で働くスタッフの「仕事内容がわからない」という不安感の解消にもつながる大きなメリットです。

オペレーションごとの具体的な業務効率化の例

飲食店では、キッチンやフロアなどの配置が決まっており、兼務はしないのが一般的です。オペレーションごとに、業務効率化の手法を検討しましょう。

キッチンオペレーションの業務効率化

キッチンオペレーションにおける業務効率化の具体例として、マニュアルの作成や順番の見直しが挙げられます。

・効率良く調理手順を伝えるためのマニュアルを作成し、手軽に閲覧できる体制づくりをする

定期的に新メニューが発売される飲食店では、スタッフが頻繁に新たな調理手順を覚えなければいけません。しかし、新メニューが発売になるたびに、店長がすべてのスタッフに細かい手順を教えることはできないでしょう。また、調理手順のマニュアルを作成したとしても、それが「店舗に1台しかないパソコンに送られてくる」という場合、キッチンスタッフ全員が閲覧するのは難しいです。

こうした事態を防ぐために、作成したマニュアルをスタッフ一人ひとりがいつでも手軽に閲覧できる体制を整えることが大切です。誰もが正確な情報を得られて、いつでも見返せるようにしておくことで、新メニューのスムーズな展開が可能になります。

・料理を作る順番を見直す

オーダーが入った順番に調理を進めていくと、調理時間の差によってうまくオーダーをさばけない可能性があります。効率良く料理を作れるように、調理手順やマニュアルを見直しましょう。

例えば、あらかじめ下ごしらえをしておける食材は手が空いた時間に処理しておく、まとめて調理すると効率が良い食材はなるべくまとめて調理する、メニューごとの調理時間を確認して最適な順番で調理をスタートするといった工夫が効果的です。

フロアオペレーションの業務効率化

直接、来店客と接する機会が多いフロアオペレーションの業務効率化は、顧客満足度に直結する重要なポイントです。より効率良く仕事ができないか、業務の見直しを行いましょう。

・新メニュー情報やクレーム情報をスタッフ全員が共有できるようにする

新メニューの情報やクレーム情報は、同一店舗内で働くすべてのスタッフが共有すべきものです。当日出勤していないスタッフにも伝えられるように、口頭での伝達ではなく、一斉通知できるシステムを構築することが大切です。

・座席の配置やスタッフの動線を見直す

フロア内の座席配置やスタッフの動線は、サービスの質に関わる問題です。より効率良くスタッフが巡回できる座席配置を検討するとともに、スタッフに対しても、効率の良い動き方を周知しましょう。

見落としなく客席全体に目を配ってサービスを提供するためには、目配りの重要性やそのためにはどうすればいいのかを店長からしっかり伝える必要があります。

・成功事例を他店に横展開する

フロアスタッフの動き方やサービス提供に関する成功事例は、横展開しやすいものです。特定の店舗の成功事例を本部がキャッチして横展開していくことで、全体の売上の底上げを目指すことができます。

バックヤードオペレーションの業務効率化

バックヤードオペレーション業務も、飲食店における重要な業務のひとつです。ツールの導入によって効率化を進めやすい部分でもありますから、業務内容を見直してみましょう。

・在庫管理ツールの導入

在庫管理ツールを導入することで、適切な食材の在庫量を自動で判定して、無駄のない発注ができるようになります。

・シフト管理方法の見直し

「スタッフから個別に希望を集めてExcel等に転記し、シフト表を作成する」という管理方法では、非常に手間がかかります。シフト管理ツールを導入して、ツール上で作成、周知できるようにすれば、シフト管理にかかる時間を大幅に削減することが可能です。また、あらかじめ適正シフトを決めて登録しておけば、来客数予測等に合致した無駄のないシフトを組めます。

飲食店経営の効率化に役立つツール「はたLuck(R)」

飲食店経営を効率化するためには、デジタルツールの導入が効果的です。店舗マネジメントツール「はたLuck(R)」には、情報共有やシフト作成の効率化に役立つ機能がそろっていますので、飲食店の業務効率化にご活用ください。

マニュアル機能

はたLuck(R)では、動画や画像を活用した視覚的に内容を理解できるマニュアルを作成・格納することができます。

細かい配膳方法や新メニューの案内などをアナログで教えるのは非効率です。マニュアル機能を使えば、スタッフの都合の良い時間・場所でいつでも内容を確認できるため、スキルの定着や新人スタッフの教育に役立ちます。

連絡ノート機能

マニュアルではカバーできない細かい個別の指示については、連絡ノート機能を使うのが便利です。電話やメールなど、業務連絡のルートが多数存在すると、抜けや漏れが発生しやすくなります。通知を連絡ノートに集約することで、確実に情報を伝達できるでしょう。「見ました」ボタンがついているので、誰に情報が伝わっているのかも一目で確認できます。

また、店長が連絡ノートを積極的に使って「顧客目線を意識したサービス提供の仕方」などを発信することは、スタッフ全体の意識改革にもつながります。スタッフ一人ひとりの意識が顧客に向くようになれば、全体のサービス品質の向上、顧客満足度の向上、ひいては売上の向上につながります。

シフト管理機能

はたLuck(R)では、従業員別・日別・月別・ポジション(役割)別などの切り口で、出勤人数・時間・人件費を確認しながらシフトを作成できます。コロナ禍の影響によって、以前のように多くの来店客を期待しづらい状況が続いていますから、想定来店客数に応じたシフトを組むことは非常に重要です。

粗利を確保するために、闇雲に人件費を削ろうとするケースもありますが、業務が回らなくなってしまうと長期的な不利益につながってしまいます。

例えば、ある月の人件費が売上に対して多すぎる場合、最後の3日間を店長だけで回せば、帳簿上は売上と人件費のバランスがとれるかもしれません。ところが、人手不足によるサービス品質の低下が起こる可能性も高いため、顧客からの印象が悪くなってしまうでしょう。そうなると、リピートが望めない上に、口コミなどで低評価を書かれる可能性もあり、長期的な売上の低下につながりかねません。

このような事態を防ぐためには、帳尻合わせのためのシフトを阻止し、常に適切なシフトを組んでいく必要があります。本部から各店舗のシフトが確認できるようにして、適正シフトを本部が提示できる体制を作ることが大切です。

できることから飲食店経営の業務効率化を進めよう

飲食店経営における業務効率化には、情報共有方法の見直しや動線の見直し、作業内容の見直しなど、さまざまな方法があります。すべてを一度に行うのは困難ですし、新しいやり方にスタッフが混乱してしまう可能性もありますから、できることから進めていきましょう。

はたLuck(R)では、カスタマーサクセスによる万全の導入支援体制を提供しています。新規ツールの導入に不安がある場合でも親身にサポートしていますから、お気軽にご相談ください。