
現場で使えるシフトを生成AIで作るには、プロンプトを出す前に条件整理をしっかりする必要があります。
そこで本記事では、コピペで使える標準プロンプトや店舗別のカスタマイズ方法、部分修正の指示パターンまでを解説します。
シフト作成業務を組織全体で効率化したい場合は、シフト管理アプリ「はたLuck」の導入もあわせてご検討ください。
目次
シフト作成プロンプト【コピペOK】

コピペで使えるシフト作成プロンプトを紹介します。
- 実務で使えるシフト作成プロンプト
- 店舗の条件に合わせてプロンプトをカスタマイズする方法
それぞれ順番に見ていきましょう。
実務で使えるシフト作成プロンプト
シフト作成をChatGPTやGeminiに依頼するときは、必要な情報をテンプレート化しておくと毎回の入力が短時間で済みます。
以下は、労働基準法とスキルバランスを考慮した標準プロンプトです。
以下の条件で、1週間分のシフト表を作成してください。
ただし、シフト表を作成する前に、必ず実現可能性を確認してください。
条件を満たせない場合は、無理にシフト表を作成せず、
不足している曜日・時間帯・人数・理由を表で示してください。
そのうえで、条件を満たすための修正案を提示してください。
# 店舗情報
- 業種:◯◯
- 営業時間:◯◯
- 定休日:◯◯
- シフト作成期間:◯◯
# 時間帯ごとの必要人数
- ◯◯:◯◯〜◯◯:◯◯:◯名
- ◯◯:◯◯〜◯◯:◯◯:◯名
- ◯◯:◯◯〜◯◯:◯◯:◯名
# スタッフ情報
## スタッフ1
- 名前:◯◯
- スキル区分:◯◯
- 雇用形態:◯◯
- 勤務可能日:◯◯
- 勤務不可日:◯◯
- 希望休:◯◯
- 勤務可能時間:◯◯
- 週の上限勤務時間:◯◯
- 備考:◯◯
## スタッフ2
- 名前:◯◯
- スキル区分:◯◯
- 雇用形態:◯◯
- 勤務可能日:◯◯
- 勤務不可日:◯◯
- 希望休:◯◯
- 勤務可能時間:◯◯
- 週の上限勤務時間:◯◯
- 備考:◯◯
## スタッフ3
- 名前:◯◯
- スキル区分:◯◯
- 雇用形態:◯◯
- 勤務可能日:◯◯
- 勤務不可日:◯◯
- 希望休:◯◯
- 勤務可能時間:◯◯
- 週の上限勤務時間:◯◯
- 備考:◯◯
# スキル配置ルール
- 各時間帯に◯◯を◯名以上配置する
- 新人だけの時間帯を作らない
- ◯◯業務ができるスタッフを◯名以上配置する
- 必要に応じて、スキルの偏りが出ないように調整する
# 労務ルール
- 1日の労働時間は◯時間以内
- 週の実働時間は◯時間以内
- 連続勤務は◯日以内
- 拘束時間が6時間を超え、8時間以内の場合は45分休憩
- 拘束時間が8時間を超える場合は60分休憩
- 休憩時間は実働時間に含めない
- 週合計勤務時間は実働時間で計算する
# 優先順位
以下の優先順位でシフトを作成してください。
1. 法令・労務ルールの遵守
2. 店舗の必要人数を満たすこと
3. 各時間帯のスキル配置ルールを守ること
4. 勤務不可日・勤務不可時間を守ること
5. 希望休をできるだけ反映すること
6. 勤務時間の偏りをなるべく少なくすること
7. 同じスタッフに負担が集中しないようにすること
# 作成前の確認項目
シフト表を作成する前に、以下を確認してください。
- 各営業日に必要人数を満たせるか
- 各時間帯に必要なスキルを持つスタッフを配置できるか
- 勤務不可日・勤務不可時間を守れるか
- 希望休をどこまで反映できるか
- 1日あたりの労働時間を守れるか
- 週の実働時間を守れるか
- 連続勤務日数を守れるか
- 休憩時間を正しく反映できるか
# 条件を満たせない場合の対応
条件を満たせない場合は、以下の順番で出力してください。
1. シフト表は作成不可であることを明記する
2. 不足している曜日・時間帯・人数を表で示す
3. 満たせない条件と理由を説明する
4. 最小限の修正案を3つ提示する
5. 各修正案で、どの条件を変更すればシフトが成立するか示す
# 出力形式
以下の形式で出力してください。
1. 実現可能性チェック
2. 条件を満たせる場合は、シフト表を作成
- 表形式
- 縦軸:日付
- 横軸:時間帯
3. 各スタッフの週合計勤務時間
4. 休憩時間の扱い
5. 条件未達がある場合は、不足箇所と修正案
6. 最後に、シフト作成上の注意点を簡潔にまとめる
上記のプロンプトは、条件を満たせない場合に無理にシフトを作らず、不足箇所と修正案を返せる点が強みです。
また、希望休・必要人数・法定休憩などの条件がぶつかったときも、何を優先するかを明確にできます。
さらに、ピーク時やアイドルタイムなど時間帯ごとの必要人数も指定できるため、現場に合ったシフトを作成しやすくなります。
使用する際は、「◯◯」の部分を自店舗の情報に書き換えるだけで、活用可能です。
店舗の条件に合わせてプロンプトをカスタマイズする方法
標準プロンプトをベースに、自店舗の状況に合わせて条件を足し引きすると、出力されるシフトの精度がさらに上がります。カスタマイズの軸は以下の3つです。
| カスタマイズの軸 | プロンプトへの反映例 |
| 店舗規模 | 10名以下:「時間帯ごとの必要人数」を3〜4区分に簡略化、スキル配置ルールは「ベテラン1名以上」に絞る 20名超:ポジション別の必要人数(ホール◯名、キッチン◯名)を時間帯ごとに記載 |
| 業態 | 飲食店:ホール・キッチン別のスキル区分、調理担当の必要人数を明示 小売店:開閉店業務やレジ締めができるスタッフの配置を指定 アパレル・専門店:接客スキル別の配置、フィッティング対応の人員確保をルール化 |
| 管理レベル | 「人件費の上限額」「曜日別の売上目標に応じた人員調整」など経営指標を追加 |
一度で完璧なシフトが完成しなくても、出力結果を見て「ベテランを夜に寄せたい」「水曜は4名で十分」などの気づきを次回のプロンプトに反映していくと、自店舗専用のテンプレートに育っていきます。
生成AIでシフトを作成する際の注意点

ChatGPTやGeminiを使ってシフトを作成する場合は、専用ツールにはない注意点を押さえる必要があります。情報漏えいや誤った出力、属人化といったリスクへの対策が必要です。
- 個人情報や機密情報の取り扱いに細心の注意を払う
- 最終チェックは人間がする
- プロンプトの管理・更新・引き継ぎの仕組みをつくる
それぞれのリスクと対処法を整理していきましょう。
個人情報や機密情報の取り扱いに細心の注意を払う
ChatGPTやGeminiにスタッフ情報を入力する際は、個人を特定できる情報を含めないようにしましょう。
生成AIに入力したデータはサービス提供者の学習に使われる可能性があり、個人情報保護法の観点でリスクが発生する恐れがあります。
具体的には、氏名や電話番号、住所、メールアドレスをそのまま入力せず、「スタッフA」「スタッフB」のような仮名に置き換えます。スキルや勤務可能日などの条件だけを伝えれば、シフト作成には十分です。
各AIサービスにはオプトアウト設定があり、入力データを学習に使わせない選択ができます。業務利用前に必ずオフに切り替えておきましょう。具体的な手順は後述のQ&Aを参照してください。
最終チェックは人間がする
生成AIが出力したシフトは、管理者が目視で確認してから運用しましょう。
AIには事実と異なる内容を出力する「ハルシネーション」という特性があり、入力したルールを無視した配置を出すことがあります。
例えば、「Aさんは月曜休み」と指示したのに月曜にAさんを配置するケースや、「労働基準法で定められた休憩時間が足りていない」といったミスが紛れ込むと、そのまま現場の労務トラブルや人員不足に直結してしまいます。
シフトに関するトラブルが起きたとき、責任を負うのはAIではなく管理者です。労務違反の指摘やスタッフからの苦情があった際に、「AIが組んだから」では通用しません。
トラブルを防ぐためにも、AIが出力したシフトは人間が最終チェックするようにしましょう。
プロンプトの管理・更新・引き継ぎの仕組みをつくる
シフト作成用のプロンプトは、担当者個人だけが管理するのではなく、組織内で共有・更新できる状態にしておきましょう。管理方法が担当者任せになっていると、異動や退職の際に運用方法が引き継がれず、再び手作業中心のシフト管理に戻ってしまう恐れがあります。
プロンプトは、スタッフ情報や労務ルールに変更が生じたタイミングで見直します。入退社や勤務条件の変更は「スタッフ情報」に反映し、労働時間・休憩・休日に関するルールが変わった場合は「労務ルール」を最新の内容に更新しましょう。
GoogleドキュメントやNotionなど、複数人で確認・編集できる場所にプロンプトを保管し、更新履歴を残しておくと、担当者が変わってもスムーズな運用が可能です。シフト作成を一時的な効率化で終わらせないためにも、プロンプトは組織で管理できる形にしておきましょう。
プロンプトの精度を上げる事前準備

プロンプトをそのまま使う前に、店舗側の条件を整理しておくと出力精度が大きく変わります。事前準備のポイントは以下の2つです。
- 絶対条件と妥協可能条件に仕分けする
- 制約条件ヒアリングシート
それぞれの内容を解説します。
絶対条件と妥協可能条件に仕分けする
シフト作成のルールは、必ず遵守すべき絶対条件と、状況に応じて調整可能な妥協条件に仕分けたうえでプロンプトに反映します。優先順位を明示しないと、条件が衝突した際にAIが判断軸を持てず、法令違反や人員配置のミスにつながる出力を返すリスクが発生します。
絶対条件と妥協可能条件は、以下のように分類できます。
| 区分 | 例 |
| 絶対条件 | 労働基準法の遵守、各時間帯の必要人数の確保、勤務不可日の遵守 |
| 妥協可能条件 | 希望休の反映、勤務時間の均等化、特定スタッフの組み合わせ希望 |
仕分けの結果は、標準プロンプトの「優先順位」セクションに反映します。「希望休を全反映すると人員配置が不足する」といった矛盾発生時に、AIは事前に定義した優先順位に基づいて妥協解を導き出します。
制約条件ヒアリングシート
プロンプト作成前の入力条件を網羅するため、制約条件を整理するヒアリングシートを業務フローに組み込みます。シートを介さずプロンプトを作成すると、店舗ごとに条件の抜け漏れが発生し、現場運用に支障をきたすシフトが出力されるリスクがあるため注意しましょう。
シートには、以下の項目を網羅的に設計してみてください。
| 項目 | 記載内容 |
| スタッフ情報 | 氏名、雇用形態、スキル区分、組み合わせ不可スタッフ |
| 時間帯別必要人数 | ピーク・閑散時間ごとの必要人員配置数 |
| 法令上の制約 | 1日・週の上限労働時間、休憩時間ルール、連続勤務日数 |
| 例外対応のルール | 急な欠勤時の代替フロー、繁忙日対応の指針 |
ヒアリングシートをプロンプト作成の標準フォーマットとして運用すると、店舗ごとの条件をテンプレート化でき、担当者の変更時にも引き継ぎコストを最小化できます。
シフト作成業務の属人化を防ぎ、組織として一貫した品質を保てる体制構築につながります。
作成したシフトを部分修正するためのプロンプト

AIが出力したシフト案は、再生成ではなく部分修正の指示で必要箇所だけを更新するほうが、運用コストを抑えられます。
- シフトの部分修正でAIに指示を出すときのポイント
- シフト作成時のよくある修正プロンプト例
修正プロンプトの作り方を上記2点に分けて解説していきます。
シフトの部分修正でAIに指示を出すときのポイント
修正指示は、「どこを」「なぜ」「どの範囲まで変えてよいか」と「変えてはいけない箇所」を明示しましょう。
指示が曖昧だと、AIは修正対象以外の配置まで変更してしまい、すでに調整済みの内容が崩れてしまう可能性があります。
以下のような構成で指示を出すと出力が安定します。
| 以下のシフト案について、火曜の17時〜20時の人員配置を変更してください。 【修正対象】- 火曜17時〜20時の時間帯 【修正理由】- Aさんの希望休を反映できていないため 【許容範囲】- 同時間帯に勤務できるBさんかCさんで代替する- ホールスタッフが最低2名いる状態を維持する 【変更不可】- 月曜と水曜のシフトはそのまま維持してください- 各スタッフの週合計勤務時間は現状の範囲を超えないでください |
シフト作成時のよくある修正プロンプト例
実務で発生する修正は、以下の3パターンに集約されます。
- 希望休の反映漏れを修正する
- 特定日だけ人数を増減する
- スタッフの入れ替え
テンプレート化しておくと、現場対応のスピードが上がります。
1.希望休の反映漏れを修正する
シフト案で希望休が漏れていた場合の修正です。該当日と代替人員をセットで指定します。
| シフト案で、〇〇さんの希望休(△月△日)が反映されていません。該当日を休みに変更し、代替人員として勤務可能なスタッフを配置してください。他の日のシフトは現状のまま維持してください。 |
2.特定日だけ人数を増減する
イベントや繁忙日など、特定日だけ人員を調整したいときに使います。範囲を「のみ」で限定するのがポイントです。
| 〇月〇日(イベント開催日)の17時〜21時のみ、必要人数を3名から5名に増やしてください。追加する2名は、ホール対応可能なスタッフから選定してください。他の日付・時間帯のシフトには変更を加えないでください。 |
3.スタッフの入れ替え
当日欠勤など急な変更時の対応です。代替候補を明示することで影響範囲を最小化できます。
| 〇月〇日の昼帯について、Aさんが体調不良で勤務不可になりました。同時間帯に勤務可能なBさんに振り替えてください。それ以外のシフトは現状の構成を維持してください。 |
プロンプト活用後に残るシフト管理の課題と解決策

シフト作成から運用管理まで効率化するには、生成AIだけでなく、シフト管理システムの活用も検討する必要があります。
生成AIは、条件整理やシフト案の作成には有効です。しかし、作成後の共有、急な欠勤・変更対応、複数店舗での状況把握など、現場運用まで含めると対応できる範囲には限りがあります。
ここでは、生成AIだけでは対応しにくい課題と、シフト管理アプリのはたLuckで改善できる業務範囲を整理します。
| 生成AIで解決できない課題 | はたLuck導入での解決策 |
| 当日欠勤や急な人員変更への対応 | 勤務可能スタッフをワンクリックで抽出し、近隣系列店からも応援依頼が可能 |
| 複数店舗の一元管理 | 本部から全店舗のシフト状況を一画面で確認、店舗間のスタッフ融通も即時に判断 |
| 人時生産性の把握と最適化 | 売上に対する人件費比率を店舗ごとに可視化し、改善サイクルを継続的に回せる |
これらの課題は毎回プロンプトを書き直して対応するには工数が大きく、業務効率の低下を招きます。
シフト作成から共有・変更対応までまとめて見直したい場合は、シフト管理アプリの活用を検討してみてください。
シフト作成を生成AIでつくる際によくある質問

よくある質問を以下にまとめました。
- ChatGPTで入力データを学習に使わせない設定方法は?
- Geminiで入力データを学習に使わせない設定方法は?
それぞれ順番に回答します。
ChatGPTで入力データを学習に使わせない設定方法は?
ChatGPTの入力データを学習に使わせない設定は以下の通りです。
- 左下のプロフィールアイコンをクリック
- 「設定」をクリック
- 「データコントロール」をクリック
- 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ
上記の手順で設定を切り替えると、このあと入力した内容はモデル学習から除外されます。過去分を含めて恒久的にオプトアウトしたい場合は、OpenAIのプライバシーポータルから「Do not train on my content」を申請する方法もあります。
Geminiで入力データを学習に使わせない設定方法は?
Geminiの入力データを学習に使わせない設定は以下の通りです。
- 画面左下の歯車マークを選択
- 「アクティビティ」をクリック
- 「アクティビティの保存」をオフに変更
ただしオフにしても、サービス提供やフィードバック処理のため最長72時間は会話データがアカウントに保持される点には注意が必要です。なお法人向けの「Gemini for Google Workspace」は、入力データが学習に使われない設定がデフォルトで適用されています。
まとめ

シフト作成プロンプトは、店舗情報・スタッフ情報・労務ルール・優先順位を整理して伝えると、現場で使えるレベルまで精度を上げられます。
しかし、急な欠勤対応や複数店舗の管理まで含めると、プロンプトだけでは限界があります。
シフト管理アプリの「はたLuck」なら、勤務可能なスタッフをワンクリックで抽出でき、シフト業務全体を効率化できます。シフト作成から運用までまとめて見直したい方は、まずは資料請求から始めてみてください。

店舗DXコラム編集部
HATALUCKマーケティンググループのスタッフが、記事の企画・執筆・編集を行なっています。店舗や施設を運営する方々向けにシフト作成負担の軽減やコミュニケーション改善、エンゲージメント向上を目的としたDXノウハウや業界の最新情報をお届けします。
