24時間稼働しているホテルの場合、勤務するスタッフのポジションや勤務時間帯が複雑になるため、シフト管理を行うことが難しく感じる方もいるのではないでしょうか。
しかし、シフト管理ツールを利用すれば、シフト作成にかかる労力を軽減できるほか、スタッフ側もシフト希望の提出や確認がしやすくなるといったメリットがあります。
今回の記事では、ホテルにおすすめのシフト管理ツールと選び方のポイントについて紹介します。
目次
ホテルでシフト管理ツールを導入するメリット
ホテルでシフト管理ツールを導入すると、シフト作成が効率化されるというメリットがあります。ただ、それだけでなく、人手不足の解消やコンプライアンスの強化など、ホテル業界における課題を解決する際にも役立つのです。まずは、シフト管理ツールがどのように役立つのか見ていきましょう。
人手不足の解消
スタッフの体調不良などで欠員が出た際、ヘルプ募集を行うときなどにツールを使わない場合は、スタッフへ個別にヘルプの打診をすることになるでしょう。連絡をする手間がかかる上、ストレスが生じる場合もあります。
その点、シフト管理ツールを活用すれば、ツール上でヘルプの募集や応募ができ、人手不足を解消しやすくなります。
シフト作成者の負担軽減
シフト管理ツールを使わない場合は、スタッフからのシフト希望を個別に回収し、手作業で入力するといった業務が発生します。これらの作業は時間がかかる上に、通常業務と両立することも難しく、残業して行うことも多いでしょう。
シフト管理ツールを使えば、スタッフからのシフト提出や回収はツール上で行えます。さらに、回収した希望シフトは管理画面に自動反映されるため、手で入力する必要もありません。シフト作成者の負担を大幅に軽減できます。
業務効率の改善
シフト管理ツールを活用すると、業務の効率化も図れます。シフト管理を適切に行うことで、業務量や必要なスキルに応じた人材を配置でき、生産性の向上につながるためです。
なかには、曜日や時間帯、役割ごとに必要な人数や、スタッフのスキルを登録できるシフト管理ツールもあります。人員の過不足を調整できるだけでなく、現場に入る人のスキルやポジションの偏りが出ることを避けて適切なシフトを組むことができ、業務をスムーズに進められます。
コンプライアンスの強化
シフトを作成する際は、労働基準法などに則ってコンプライアンスを遵守する必要があります。不適切なシフト管理は、会社の信用にもマイナスの影響を与えかねません。しかし、人力でチェックするのは簡単ではなく、ミスが発生する可能性もあります。
アラート機能があるシフト管理ツールを導入すれば、基準を満たしていない場合には警告が表示されるため、見逃してしまうことがありません。気づかずに法定労働時間を超えているなどのトラブルを回避することが可能です。
ホテルのシフト管理ツールを選ぶ際のポイント
シフト管理ツールはさまざまな会社から提供されているため、どういった基準で選べばいいかわからない方もいるのではないでしょうか。ここからは、ツールの選び方について説明します。
スタッフのシフト希望の収集がしやすいか
シフト管理ツールで重要な機能のひとつに、希望シフトの収集が挙げられます。スタッフが自分のスマートフォンを使って希望シフトを提出できるツールなら、回収しやすいでしょう。
なかには、希望シフトを未提出のスタッフへ通知を送る機能が付いているものもあります。リマインドが自動的に届けば、スタッフへ個別に連絡する必要がなく、スムーズに希望シフトを回収できます。
さらに、回収した希望シフトが管理画面に自動反映されるものであれば、その後のシフト作成も効率よく行えるでしょう。
24時間体制の複雑なシフト管理がしやすいか
ホテルでは日勤や夜勤があるなど、24時間体制でシフト管理を行う必要があります。
そのため、シフト管理ツールを選ぶ際には、変則的な勤務形態にも対応できるかどうかを確認することがポイントです。たとえば、夜勤・日勤を1日単位で設定したり、早番・遅番を1時間単位で設定したりできるかをチェックします。 24時間体制のシフト管理は複雑になりやすいため、ツールをうまく活用することが得策です。
繁忙期・閑散期の人員の配置がしやすいか
ホテルで使うツールを選ぶ際は、繁忙期や閑散期に合わせてシフト作成ができるかどうかを重視します。
シーズンによる客数の変動が大きいため、繁忙期にあわせてスタッフを採用すれば人員は過剰になり、閑散期にあわせると足りなくなってしまいます。
無駄なく適切な人数にするには、余剰が出た拠点や部署のスタッフが、忙しいポジションをヘルプできることが不可欠です。たとえば、他店舗へのヘルプ募集や応募が行えるツールを選ぶと、人員調整もしやすいでしょう。
法令や就業規則のチェックがしやすいか
法令や就業規則のチェックができるかどうかも、重要なポイントです。労働基準法において、週に1日または4週間で4日以上の休日を設けることが義務付けられており、守らなければ法令違反となるためです。
休日のほかにも労働時間などさまざまな規定があるため、それらに基づいたシフトを作成しなければなりません。アラートの通知機能などを搭載した、適切なツールを選ぶことが望ましいでしょう。
無料トライアルが可能か
無料トライアルが可能であるかも確認すべき項目です。自社のホテルに適したツールかどうかを見極めるには、実際に使用してみて検討する期間が必要です。無料トライアルでサポートを受けながら、まずは全社ではなく一部で導入してみましょう。
無料トライアルを活用することで使用感が分かるだけでなく、実際に導入することになった際にはスムーズに進められるメリットもあります。
サポート体制は充実しているか
シフト管理ツールを導入する際には、サポート体制が充実しているかも重要なポイントです。カスタマーサービスによるサポートがあると、より安心です。
実際にツールを利用してみると、マニュアルだけではわからない点もあるでしょう。その際に、質問への対応がAIのチャットだけでは、不明点を解決できない場合もあります。カスタマーサービスに対応してもらえるかどうかを確認しておきましょう。
ホテルにおすすめなシフト管理ツール11選
ここからは、ホテルにおすすめのシフト管理ツールを11つご紹介します。ツールによって強みや特徴が異なるので、自社のホテル運営に適したものを選びましょう。
はたLuck
「はたLuck」は、シフト希望の提出から調整までがアプリ内で完結するほか、ヘルプの募集・応募も行うことができるツールです。定期シフト機能による入力の効率化や、勤務条件にあわせた労務アラートの表示ができる点も、ホテルでのシフト管理に向いています。
「はたLuck」では、システムの導入から活用までをサポートしているため、シフト管理ツールを初めて導入するホテルでも安心して利用でき、最適な活用方法を見つけられます。
はたLuck シフト管理機能概要資料
シンプルで使いやすいUIで、シフト申請・調整・確定・確認の全ての業務が管理可能です。他にも売上予測に基づいた適正シフトや近隣店舗と人材シェアが可能なヘルプ募集機能など豊富な機能をご用意しています。
MOT/Shift
「MOT/Shift」は、アプリのインストールが不要で、ブラウザのみで利用できる点が特徴のツールです。シフトの提出やメッセージ機能があるほか、人数の過不足表示機能を備えています。
時間帯や役割ごとの過不足を表示できるだけでなく、人件費の概算や合計労働時間なども確認できます。拠点を自由に追加でき、同一管理画面から切り替えることで、複数拠点の管理も可能です。
MOT勤怠管理
「MOT勤怠管理」は「MOT/Shift」と連携できるクラウド勤怠管理システムです。MOT勤怠管理を導入すると、追加費用なしでMOT/Shiftも利用できます。
MOT勤怠管理には、出勤の打刻や勤怠データの出力のほか、長時間労働を防止する残業アラートなどの機能があります。そのほか、有給の自動付与や残日数の把握、代休などの各種申請などもツールを通じて行なえます。
Touch On Time
「Touch On Time」は初期費用が無料で、1人あたり月額300円で運用できるツールです。シフト作成から出退勤管理まで行えます。
出退勤時間や休憩時間などを考慮した様々なシフトパターンをあらかじめ設定でき、作成したパターンを各スタッフに割り当てられる点が特徴です。シフトの変更や休暇の申請も、ツール上で行えます。
最低利用人数や最低契約期間はなく、1人から、1か月からでも気軽に試すことが可能です。
ジンジャー勤怠
「ジンジャー勤怠」は、アプリ上でシフトの希望提出からシフト作成までを完結できるツールで、ポジションごとのシフトの調整が可能です。
役割や時間帯ごとに必要な人数をあらかじめ設定すると、シフト作成時にポジションごとの過不足が表示されます。配置と過不足が一目でわかるため、シフト作成の工数削減が可能です。
また、所定の労働時間や休日を設定しておくと、条件に満たない場合にアラートで通知する機能もあり、労務の規定を考慮したシフト作成が簡単に行なえます。
ShiftMAX
「ShiftMAX」は、管理画面にエクセルを採用しているツールです。ネットワークにエクセルを常時接続することによって、リアルタイムで入力を反映させる仕組みです。エクセルを利用することで、通常のアプリやツールでは難しかった「列を追加する」などの調整も可能となっています。
エンジニアが直接ヒアリングや導入サポートを行うセミオーダーのような形式である点も特徴です。初期費用は20万円、月額料金は1人あたり300円(オプション別途)から導入可能です。
SHIFTEE
「SHIFTEE」は、株式会社システムサポートが提供するシフト管理ツールです。PCやスマートフォンからシフト希望を提出できる機能があり、提出後は自動的に作成画面に反映されます。管理者が手動で入力作業を行う必要がなく、入力ミスの心配もなくなります。
利用プランは、1ユーザーあたり月額200円のLIGHT版のほか、月額400円で高機能なシフト作成が可能なFULL版があります。さらにFULL版には、オプション機能として「シフトAI自動作成」を追加可能です。「シフトAI自動作成」は、FULL版の月額料金に100円を追加することで利用可能ですが、別途初期費用として10万円がかかります。プランに迷う場合は、まずはLIGHT版から試してみるとよいでしょう。
シフオプ
「シフオプ」は、リクルートが提供しているシフト管理ツールです。モデルシフトの表示やシフトの共有、メッセージ機能などが備わっており、シフト作成業務を効率よく進めることができます。ヘルプ募集の一斉送信機能があるほか、人数の過不足や人件費を把握できる点でも役に立ちます。
導入の際は、基本プランなら初期費用がかからず、1ユーザーあたり月額300円で利用可能です。小~中規模のホテル経営において使いやすいシフト管理ツールといえます。
R-Shift
「R-Shift」は、ホテルなどのサービス業に適したシフト管理ツールです。AIによるシフト作成のほか、スタッフのスキルに応じた作業割り当ても自動で行えます。
ホテルの特性に合わせて機能をカスタマイズし、必要なサービスに絞って利用できる点も特徴です。導入の際にかかる初期費用については要問い合わせとなっているため、検討する場合は連絡してみるとよいでしょう。
Sync Up
「Sync Up」は、シフトの希望収集からシフト表の作成、ヘルプの調整など、基本的な機能が備わっています。そのほか、複数拠点における人件費や売り上げなどの分析も行うことができ、業務効率化が可能です。ホテルを複数展開している場合には、重宝するでしょう。
また、シンプルで使いやすいUIも評価されており、システムに不慣れな方でも直感的に操作が可能です。
Airシフト
「Airシフト」は、リクルートが提供しているシフト管理ツールで、初期費用が無料である点が特徴です。月額料金も1ユーザーあたり110円からと手頃な価格です。
シフトの希望収集から作成、共有などの基本的な機能だけでなく、勤怠管理が行えることも、支持される要因のひとつです。
注意点として、複数の拠点・ホテルをツールに登録することは可能ですが、ホテル間でスタッフを共有することは、システム上できません。そのため、複数拠点を掛け持ちするスタッフがいる場合、シフト管理が複雑になる可能性があります。
ホテルのシフト管理ツールなら「はたLuck」がおすすめ
「はたLuck」には、ホテルのシフト管理に役立つ機能が備わっています。導入することで、最適な人員配置が可能になるほか、人手不足の解消もしやすくなるでしょう。
最適な人員配置をサポート
「はたLuck」には、必要な人数を曜日別や時間別、役割別に設定できる「適正シフト機能」があり、過不足を確認しながらシフトを作成することが可能です。
また、「予算連動マスター」を活用すれば、売上や客数などに応じた予算を設定できるため、人件費の観点でも適切な配置ができます。
「適正シフト機能」と「予算連動マスター」を使うことで、最適な人員配置を行うことが可能になります。シフト作成者の作業時間や残業代の軽減にもつながるでしょう。
定期シフト機能で入力を効率化
「はたLuck」の「定期シフト機能」は、スタッフが固定のシフトで働いていたり、休みの曜日が決まっていたりする場合に便利です。
該当するスタッフのシフトを事前に登録することで、シフトの申請や作成がスムーズに行えます。また、一度設定した定期シフトをスタッフが個別に修正することも可能です。例えば、毎週固定している勤務時間帯を、翌週だけ変更するといった調整もできます。
ヘルプ募集機能で人手不足解消
「ヘルプ募集機能」を使うと、他の現場に対してヘルプの募集が可能です。特定の現場のみに募集を送信することもでき、希望するスタッフはアプリ上で簡単に応募ができます。募集や応募に手間をかけず、スムーズに行えます。
さらに、募集内容についてスタッフから質問できるため、認識のすり合わせが可能です。あらかじめ情報やマニュアルを共有することで、スタッフも安心してヘルプの仕事にのぞめるでしょう。
勤務条件にあわせた労務アラートを表示
「はたLuck」には、勤務条件に応じた労務アラートを表示する「カスタムアラート機能」があります。スタッフの働きすぎを防止できるだけでなく、個別の契約内容に基づいたシフトの作成が簡単に行なえるようになります。
スタッフの勤務条件は自由にカスタマイズできる上、労務アラートも複数設定することが可能です。働きやすい職場環境を作る上では、非常に役立つ機能です。
シフト管理ツールを導入してホテル業務を効率化しよう
手作業でシフト管理を行うと、手間や時間がかかるほか、ヘルプ募集の対応も個別に行わなければなりません。さらに、ホテルではシーズンごとに客数が異なったり、夜勤・日勤があったりするため、シフト管理が複雑になりやすいといえます。
こうした課題を解決し、業務効率化を図るためにはシフト管理ツールの導入がおすすめです。今回紹介した選び方を踏まえて、自社のホテルに適したツールを選んでみてください。検討したいツールがあれば、無料トライアルで試しに使ってみてはいかがでしょうか。
はたLuck シフト管理機能概要資料
シンプルで使いやすいUIで、シフト申請・調整・確定・確認の全ての業務が管理可能です。他にも売上予測に基づいた適正シフトや近隣店舗と人材シェアが可能なヘルプ募集機能など豊富な機能をご用意しています。
店舗DXコラム編集部
HATALUCKマーケティンググループのスタッフが、記事の企画・執筆・編集を行なっています。店舗や施設を運営する方々向けにシフト作成負担の軽減やコミュニケーション改善、エンゲージメント向上を目的としたDXノウハウや業界の最新情報をお届けします。