
保育園のシフト作成は、配置基準や労働基準法を守る必要があり、非常に複雑な業務です。一見シンプルには見えるのですが、実際は職員の休みの希望や退職などが原因で、シフト作成に時間がかかるケースも数多く存在します。
本記事では、保育園のシフト作成を効率化する具体的なコツや、失敗しないための方法を解説します。本記事を読むことで、保育園でよく起こる人員不足によるオペレーションの悪化を防ぎ、従業員満足度と保育の質を高く維持することができるので、ぜひ参考にしてみてください。
保育園のシフト作成が大変な理由

保育園のシフト作成を効率化するには、まず大変な理由を把握しておくことが重要です。以下の理由を理解することで、自園の課題に対する解決策が見えてくるでしょう。
- 保育士の配置基準を必ず守らなければならない
- 多様な時間帯のシフトがある
- 労働基準法の遵守が難しい
- 毎月のシフト作成に時間がかかる
- 欠勤が出ると配置基準の調整が必要
- ベテランが辞めるとまわらなくなる
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。
保育士の配置基準を必ず守らなければならない
保育園のシフト作成では、保育士の配置基準を必ず守らなければなりません。子どもの年齢や人数に応じて、必要な保育士の数が法律で厳格に定められているためです。
具体的には、下記のような基準を、常に満たす必要があります。
- 0歳児3人につき保育士1人
- 1歳児および2歳児6人につき保育士1人
参考:保育提供体制の強化 (職員配置基準の改善等)|こども家庭庁
早朝や夕方の時間帯であっても、この基準を下回ることは許されません。配置基準を計算しながらシフトを組む作業は、非常に神経を使います。
多様な時間帯のシフトがある
保育園には、多様な時間帯のシフトが存在します。早番、中番、遅番など、開園時間に合わせて細かく勤務時間を分ける必要があるためです。
さらに、保護者の送迎時間に合わせて子どもの人数が変動するため、時間帯ごとに必要なスタッフの数が変わります。早番のスタッフが退勤する時間には、中番や遅番のスタッフを配置して基準を維持しなければなりません。
複雑な調整が求められるため、シフトの作成だけで時間がかかってしまいます。
労働基準法の遵守が難しい
保育園のシフト作成では、労働基準法を遵守することが難しい傾向にあります。職員の労働時間、休憩、休日を適切に管理しつつ、園の運営を維持しなければならないためです。
法定労働時間は、原則として1日8時間かつ週40時間以内と定められています。しかし、突発的な残業が発生しやすいため、シフト上で余裕を持たせる工夫が必要です。法律違反を防ぐためには、慎重なスケジュール管理が欠かせません。
毎月のシフト作成に時間がかかる
毎月のシフト作成には、膨大な時間がかかります。スタッフの希望休と、園の配置基準の両方をすり合わせる作業が複雑だからです。
特に紙や表計算ソフトを使って手作業で組む場合、何度も書き直しが発生します。完成したと思っても、特定の日に人員が不足していることに、後から気づくことも珍しくありません。
アナログな方法は、シフト作成担当者の残業時間を増やしてしまう大きな原因となっています。
欠勤が出ると配置基準の調整が必要
スタッフの欠勤が出ると、即座に配置基準の調整が必要です。保育園では、常に子どもに対する保育士の割合を保つ義務があるためです。
体調不良などで急な休みが発生した場合、代わりのスタッフを探すか、他のシフトを変更して補わなければなりません。特に早番や遅番のスタッフが欠勤すると、開園や閉園の作業自体に支障が出ます。緊急時の体制づくりも、シフト管理の重要な要素です。
ベテランが辞めるとまわらなくなる
ベテラン保育士が辞めると、シフトがまわらなくなることがあります。経験豊富なスタッフのスキルや判断力に依存した、シフト編成になっていることが多いからです。
新人保育士だけでは対応が難しい時間帯やクラスには、必ずベテランを配置する必要があります。特定の人物に負担が偏るシフトを続けていると、離職につながりやすいでしょう。
保育士の離職を防ぐためにも、業務の属人化を防ぐ計画的なシフトづくりが求められます。
保育園シフト作成のよくある失敗パターン

保育園のシフト作成には、いくつかのよくある失敗パターンが存在します。以下の失敗パターンを事前に知っておくことで、トラブルを未然に防げるでしょう。
- 配置基準を満たさないシフトを組んでしまう
- 特定の職員に負担が集中してしまう
- 新人保育士を一人でシフトに入れてしまう
それぞれの失敗パターンについて、詳しく解説していきます。
配置基準を満たさないシフトを組んでしまう
配置基準を満たさないシフトを組んでしまうことは、重大な失敗です。確認不足や計算ミスによって、特定の時間帯で保育士が不足してしまうためです。
手作業でシフトを作っていると、夕方の遅番の引き継ぎ時間などに、配置基準を下回る見落としが発生しやすくなります。監査で指摘されるリスクがあるだけでなく、子どもの安全を守ることができません。作成後には、必ず複数人で配置基準のチェックをおこないましょう。
特定の職員に負担が集中してしまう
特定の職員に負担が集中するシフトは、避けるべき失敗です。早番や遅番などの負担が大きい勤務を同じ人に割り当てると、疲労が蓄積するためです。特に、仕事ができるリーダー層や、断れない性格のスタッフにしわ寄せがいくケースがよく見られます。
不公平なシフトは職場の人間関係を悪化させ、退職の引き金にもなりかねません。スタッフ全員の勤務回数を、均等にする意識が不可欠です。
新人保育士を一人でシフトに入れてしまう
新人保育士を一人でシフトに入れてしまうのは、危険です。経験が浅いスタッフだけでは、緊急時の適切な対応や保護者対応が難しいためです。早朝や夕方など、子どもの人数が少ない時間帯であっても、急なケガやトラブルは起こり得ます。
必ず経験豊富なベテラン保育士とペアになるように、シフトを調整しましょう。スタッフのスキルバランスを考慮した、人員配置が重要です。
保育園のシフト作成を効率化するコツ

保育園のシフト作成は、いくつかのコツを押さえることで大幅に効率化できます。以下の方法を順番に実践していくと、スムーズにシフトが完成するでしょう。
- 固定勤務者のシフトを先に入れる
- 希望休の収集期限を徹底して守らせる
- 配置基準を満たす人員の人数を先に決める
- シフト作成ツールを活用する
それぞれの具体的な手順について、解説していきます。
固定勤務者のシフトを先に入れる
シフト作成は、固定勤務者の予定を先に入れることから始めましょう。動かせない枠を先に埋めることで、残りの空き枠が明確になるためです。
まずは、時短勤務のスタッフや、曜日固定のパート職員のスケジュールを最初に表に入力してみてください。ベースとなる人員が確定すれば、変動するスタッフの配置を考えるだけになるため、頭の整理がしやすくなるでしょう。
希望休の収集期限を徹底して守ってもらう
希望休の収集期限は、スタッフ全員に徹底して守ってもらいましょう。提出が遅れるスタッフが一人でもいると、シフト作成の作業がストップしてしまうためです。毎月15日など明確な期限を設け、期日を過ぎた希望は原則受け付けないといったようなルールで運用することをおすすめします。
提出状況を一覧で管理し、未提出者には早めに催促をおこなう仕組みづくりも有効です。
配置基準を満たす人員の人数を先に決める
配置基準を満たす人員の人数を、時間帯ごとに先に決めておきましょう。必要な枠を可視化することで、人員不足のミスを確実に防げるためです。
たとえば、午前9時から午後4時は0歳児3人に対し保育士1人という計算をもとに、各時間帯の必要人数をリストアップします。このように算出した枠に対してスタッフの名前を当てはめていく方法をとると、配置基準をクリアしやすくなります。頭の中での計算を減らすことが、正確なシフト作成のコツです。
シフト作成ツールを活用する
シフト作成ツールを活用することは、最大の効率化につながります。システムが自動で配置基準のチェックや、労働時間の計算をおこなってくれるためです。
実際、手作業による計算ミスがなくなり、月8時間かかっていた作成作業が1時間以下に削減されるケースもあります。また、希望休の収集からスタッフへの共有まで、スマートフォンひとつで完結するものも多いです。
効率的なシフト作成をおこないたい方は、ぜひ、以下からはたLuckの資料をダウンロードしてください。
はたLuckでスタッフのシフト管理を効率化した企業事例3選
シフト作成ツールを導入して、業務を大幅に改善した企業の事例を紹介します。以下の事例では、アプリを活用してシフト管理を効率化しています。
- 株式会社バンダイナムコアミューズメント
- 日清プラザ株式会社
- 株式会社曲田商店(とんかつKYK)
それぞれの取り組みについて、詳しく見ていきましょう。
株式会社バンダイナムコアミューズメント

| 事業内容 :アミューズメント機器の企画開発販売、アミューズメント施設の企画運営 従業員数 :4,300名(2022年4月30日現在) 利用職場数:235店舗(2022年4月30日現在) 利用機能 :はたLuckアプリ |
株式会社バンダイナムコアミューズメントは、大規模な人員のシフト管理を効率化しました。多数のスタッフの希望休調整と人員配置に、膨大な時間を割いていたためです。
ツールの導入により、スマートフォンから希望休を直接収集できるようになり、転記作業がなくなりました。店舗間の応援要請もアプリ上でスムーズにおこなえるようになり、人手不足の解消にもつながっています。店長のシフト作成業務が大幅に軽減された、成功事例です。
関連記事:店舗を可視化することで、現場力と働きがい(ES)を向上 | はたLuck
日清プラザ株式会社

| 事業内容 :ショッピングセンターの管理及び運営 従業員数 :287名(2024年1月現在) 利用職場数:45店舗(2024年1月現在) 利用機能 :はたLuckアプリ |
日清プラザ株式会社は、テナント従業員の管理業務をアプリで改善しました。
紙や電話を使ったアナログなやり取りが多く、情報共有にタイムラグが発生していたためです。シフト管理機能に加えて、お知らせ機能や連絡ノートを活用することで、施設全体のコミュニケーションが迅速になりました。
従業員一人ひとりに直接情報が届くため、伝達漏れを防ぐことができます。シフト管理と社内コミュニケーションを同時に向上させた、モデル事例です。
テナントスタッフとの距離を縮め「ここで働きたい」と 思ってもらえる商業施設へ|はたLuck
株式会社曲田商店(とんかつKYK)

| 事業内容 :レストランや惣菜販売ショップなどの運営 従業員数 :約1,200名(グループ全体・2025年時点) 利用機能 :はたLuck アプリ 利用職場数:64 |
株式会社曲田商店は、店舗スタッフのシフト作成の手間を劇的に削減しました。
エクセルと紙を併用したシフト管理をおこなっており、店長の事務作業負担が大きかったためです。アプリを導入したことで、スタッフがスマートフォンから希望シフトを提出し、そのままシステム上でシフトを組める環境が整いました。
自動で労働時間が計算されるため、労務管理の精度も向上しています。店長が本来の店舗運営や接客業務に集中できるようになった、参考事例です。
関連記事:KYKブランドを守り抜くための、攻めの選択 | はたLuck
はたLuckの資料は以下からダウンロードできますので、興味のある方はぜひ参考にしてください。
まとめ

保育園のシフト作成は、配置基準や労働時間など守るべきルールが多く、複雑な業務です。手作業によるシフト作成は時間がかかるだけでなく、配置基準を満たさないなどの失敗を引き起こすリスクがあります。
まずは固定勤務者から先に入力し、人員の枠を事前に計算しておくことで、作成の効率は上がります。さらに劇的な改善を求めるなら、シフト作成ツールの導入が最も確実な方法です。適切なツールを活用してシフト作成の時間を削減し、保育の質を高める時間を増やしましょう。
はたLuckでは、保育園におけるシフト作成や管理の課題に対して、最適な解決策を提供します。保育園運営において解決したい課題がある方はぜひ以下から無料でお問い合わせください。

店舗DXコラム編集部
HATALUCKマーケティンググループのスタッフが、記事の企画・執筆・編集を行なっています。店舗や施設を運営する方々向けにシフト作成負担の軽減やコミュニケーション改善、エンゲージメント向上を目的としたDXノウハウや業界の最新情報をお届けします。
