
「毎月のシフト作成に10時間以上かかっている」
「シフトを組める人が自分しかいない」
シフト作成の外注は上記の悩みを解消する選択肢の1つです。しかし、いざ調べ始めると代行・委託・ツールと選択肢が多く、自社にどれが合うのかを判断できないという方も多いのではないでしょうか?
本記事では、シフト作成を外注すべきかどうかの判断基準と、失敗しないための手順を、事業規模や課題フェーズ別に解説します。
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※本記事は「シフト作成を外注すべきか、別の方法がよいか」を判断したい方向けの解説となっています。
すでに継続委託する前提で、契約形態や委託先の選定基準を知りたい方、今月のシフトをスポットで誰かに頼みたい方は以下の関連記事をご覧ください。
▼関連記事:シフト作成の委託で失敗しない契約形態・選定基準・運用設計
▼関連記事:シフト作成代行で失敗しないための手順|相場・依頼先・準備のすべて
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この記事のポイント
シフト作成の外注は「仕組み化」とセットで考えることが重要
- 外注で失敗する根本原因は「外注先の質」ではなく、発注する側のルールが正確に伝わっていないこと
- 代行・専門業者委託・DXツールはどれか1つではなく、規模と課題フェーズに応じて段階的に組み合わせるもの
- 事前にルールの棚卸しを行うことで、外注にも代行にもツールにも活用できる汎用的な土台ができあがる
目次
シフト作成の外注は必要?判断基準を解説
シフト作成の外注は、どのようなときに必要なのでしょうか?
なぜ今、シフト作成の外注が注目されているのでしょうか?
シフト作成を外注すべきかどうかは、店舗の規模や課題のフェーズによって判断が変わります。
本章では、外注が注目されている背景、外注を考え始めるタイミング、そして自社の状況に合った判断基準を整理します。自社にとってシフト作成の外注が適しているのか、別の選択肢が良いのかを見極めるための参考としてご活用ください。
シフト作成の外注が注目される背景
近年、サービス業を中心にシフト作成の外注(代行サービスや専門業者、クラウドソーシングなど)が注目されているのは、店長業務が増加し続けているためです。
厚生労働省の令和6年雇用動向調査によれば、宿泊業・飲食サービス業の離職率は26.6%と全産業でもっとも高い水準にあります。そして、離職が多い理由の一つは「人手不足」です。
人手が足りない中、店長は現場オペレーション・採用・育成・売場管理・本部報告に加え、毎月のシフト作成までを一人で抱えるケースが少なくありません。限られた時間の中で店長業務をこなしていくためには、「店長でなくてもよい仕事」を誰かに委ねる必要があり、その結果、シフト作成を外部に委ねたいというニーズにつながっているのです。
このように業務を一部切り出すことによって、店長は店舗の売上アップや人材育成など、企業の目標達成につながる重要度の高い業務にリソースを当てることが可能になります。
外注を考え始めるきっかけになる3つのタイミング
シフト作成の外注は業務負担を減らす手段ですが、同時に「コスト要因」でもあるため、どのタイミングで検討すべきかを迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
きっかけになるタイミングは主に3つです。この章では、外注を考え始めるポイントについて整理します。
1. シフト作成に多大な時間がかかっている
店長が毎月のシフト作成に何時間も費やしている状態であれば、シフト作成を外注すべきタイミングです。
多大な時間がかかっている場面の具体例として、店長が閉店後に残業をしたり持ち帰り残業などの個人の努力で対応しているケースがあります。
シフト作成業務に時間が取られると、優先して取り組むべき業務に十分な時間を割けません。飲食・小売・宿泊など、業態を問わずサービス業全般でシフト作成に負荷がかかっている状況が多く見られます。
2. シフトを組めるスタッフが1人しかいない
シフト作成のノウハウが店長や特定のベテランスタッフに集中していると、退職や異動が発生した際に、現場が機能不全に陥ります。
「あの人がいないとシフトが回らない」という認識が職場にある場合は、属人化が深刻な状況です。
店舗数が多くなるほど影響範囲も広がるため、多店舗展開している企業では特に早期の対策が求められます。
3. シフト公開後の修正依頼が常態化している
シフト公開後の修正は、業務負荷が高くなる1つの要因です。
修正依頼が頻発してしまう原因としては、以下の内容が考えられます。
- シフト希望収集の仕組みが整っていない
- スタッフの勤務条件が正確に反映されていない
- シフト作成のプロセスが適切ではない
修正対応に追われていると、根本の原因に手を打つ余裕すらない状態に陥りがちです。また、スタッフによっては「自分の希望が通っていない」という不満が蓄積し、離職の引き金になることもあります。
心当たりがある方は、シフト作成を見直すタイミングかもしれません。
規模・課題別の判断基準
いざシフト作成業務を改善しようと思っても、方向性が定まらず手段が決まらないケースもあるのではないでしょうか?
どの選択肢が自社に合うかは、店舗規模と直面している課題によって変わります。
ここでは規模帯と典型的な課題の組み合わせごとに、適した進め方を整理します。
1〜2店舗|属人化が深刻
シフト作成者が限られる小規模事業者では、店長個人への負荷が集中しがちです。
規模が小さいぶん、外部委託よりも店舗内のプロセスを仕組み化する「DXツールの導入」を優先するほうが、コスト効率が高くなります。月額数千円から導入できるDXツールで毎月の工数を大幅に削減でき、ノウハウもデータとして蓄積されるため、属人化の根本解消につながるでしょう。
継続的な外注費を払うよりも投資対効果が出やすい規模帯です。
3〜10店舗|店舗間でルールがばらついている
複数店舗を展開している場合には、店舗ごとにシフト表のフォーマットや作成方法などのルールのばらつきが生じることがあります。
この場合は、DXツール導入で全店共通の運用基盤を整えてルールを統一化することが効果的です。
繁忙期や店長交代時などツールだけではカバーしきれない場面のみを外注業者に依頼することで、コストを抑えながら柔軟性も確保することができます。
10店舗以上|全社レベルでの標準化が未着手
拠点数が多くシフト作成ルールが全社レベルでバラバラな事業者では、まずBPO(Business Process Outsourcing=企業の業務プロセスの一部を一括して請け負う専門的な外部事業者のこと)にシフト作成のプロセスを丸ごと外注すると効果的です。
委託によって全社共通のルールを整備し、その後DXツールへ移行する段階設計が、中長期的にもっともコスト効率が高くなります。なぜなら、いきなりツールを入れても現場に定着しないためです。また、BPO期間中に整理されたルールはツールの初期設定として使うことができるため、導入時の負担を減らすことができます。
このように、規模や課題ごとに整理してからシフト作成の外注の方向性を決定すると、シフト作成の課題を適切に対処できます。
シフト作成を外注する主な方法

シフト作成を外注する方法は大きく分けると3つあります。
個人やフリーランスに都度依頼する代行、BPOベンダーに継続委託する方法、そして外注ではなくDXツールで内製プロセスを効率化する方法です。それぞれ初期費用・運用コスト・向き不向きが異なるため、自社の規模や課題に照らし合わせて検討することが重要です。
代行サービス(ココナラ・ランサーズ等)の特徴と向き不向き
代行サービスとは、ココナラやランサーズといったクラウドソーシングを通じて、個人やフリーランスにスポットで依頼する方法です。
ココナラはスキル出品型で出品ページから直接購入、ランサーズは案件応募型で依頼を出して応募者から選定という流れでシフト作成を依頼できます。
代行サービスのメリットは、初期費用を抑えて、すぐに始められることです。費用は、店舗の人数やルールの複雑さによって異なりますが、スタッフ1名につき1回数百円程度で依頼することができるため、「今月だけ頼みたい」「繁忙期の1回だけ乗り切りたい」といったスポット利用に特に効果的です。
一方で、その都度代行サービスを依頼する際には、シフト作成のルールを毎回伝えなければならないこと、依頼先によって品質がばらつくことに注意する必要があります。
代行サービスは、応急処置などの単発利用に適していますが、継続的な利用にはコストの面でも品質の安定の面でも不向きです。
BPO・業務委託による継続的な外注
シフト作成のBPO(Business Process Outsourcing)では、月単位で継続的に依頼する形式が一般的です。
BPOのメリットは、代行のように都度依頼するのではなく、シフト希望収集から確定まで一連のプロセスを継続的に任せられることです。36協定など労働法令のチェック機能を備えた業者に依頼すれば、法令遵守のリスク管理にも対応できます。
ただし、デメリットとして契約面の準備が必要です。BPO先には従業員の勤務条件などの個人情報を共有することになるため、秘密保持契約の締結が前提になります。また、業務委託契約では発注側がBPO先に直接指示を出すことはできず、誤って従業員と同じように指示を出すと「偽装請負」と判断されるリスクもあります。
コストも月額数万〜数十万円と代行より高めであり、BPOは中規模から大規模の事業者に適した外注方法です。
外注ではなくDXツール・AIで内製改善する方法
3つ目の選択肢は、外注ではなくDXツールを導入し、シフト作成プロセスそのものを自動化・仕組み化する方法です。
DXツールのメリットは、ルールを一度設定すれば毎月の作成工数を大幅に減らせることです。スキルや勤務条件のデータが蓄積されるため、属人化の根本解決にもつながります。また、AIを搭載したシフト自動作成ツールを活用すれば、複雑な条件を考慮したシフトを数分で生成することも可能です。
一方で、デメリットとしては初期設定に一定の工数が必要なこと、現場への浸透に時間がかかることがあげられます。ルールが明文化されていない職場では、ツール導入前にまず棚卸しが必要になるため、一定の工数がかかります。
「はたLuck」のシフト管理機能では、勤務条件・スキル・時間帯別の必要人数をあらかじめ設定することで、複雑な条件を考慮したシフトを簡単に作成することができます。外注費を払い続けるよりも、自社のルールを仕組みに落とし込んで運用する方が、中長期的にコスト効率が高くなるケースは少なくありません。
▼関連記事:シフト自動作成のメリットとデメリット|はたLuck
ここまでは、自社に適した外注の方法をご紹介してきました。方法を明確にすることができたら、次は効果を最大化するために「外注のメリット」を把握しておきましょう。
シフト作成の外注で得られるメリット
シフト作成の外注は、単に作業を代わってもらうだけではありません。むしろ、シフトの作成以外のメリットこそが、経営面においては重要となってきます。
この章では、それぞれのメリットを具体的に見ていきます。
店長の業務負荷を軽減し、本来業務に集中できる
シフト作成の外注によって得られる1つ目のメリットは、店長が本来業務に集中できる時間を確保できることです。
店長はシフト表の作成に多くの時間を割いており、閉店後の残業や自宅への持ち帰りが常態化しているケースも少なくありません。外注することで、シフト作成に費やしていた時間を売場管理や新人育成などに使えるようになります。
属人化を解消し、欠員・異動リスクに備えられる
外注業者に依頼することで、属人化を解消し、担当者の退職や異動の際の混乱を防ぐことができます。
シフト作成における属人化は、スタッフの希望条件やスキルといった業務情報の管理だけにとどまりません。Excelでのシフト作成時の関数やマクロの知識、アナログでのシフト作成時の条件の照らし合わせなど、シフト作成には多種多様なタスクが含まれます。
外注すれば、こうした業務を社内で担当する必要がなくなります。
外注を依頼するためにはルールやノウハウを言語化する工程が必要ですが、業務の言語化・マニュアル化を進めることでノウハウが組織の資産として明確になり、担当者が変わっても運用が止まらない状態をつくることができます。
「見えないコスト」を可視化し、経営判断の材料にできる
シフト作成を自社で行っていると、実は計上されていない見えないコストが積み上がっています。見えないコストを可視化できることも、外注検討の重要なメリットです。
見えないコストは、主に4つの要素で構成されます。
- 店長のシフト作成工数×時給換算額
- 公開後の修正・作り直し工数
- シフトへの不満が引き金となった離職の採用コスト
- シフトの組み間違いによる人員不足や売上機会の損失
外注を検討する際には、どの作業に対してどれだけの時間を要しているのか、シフト公開後の修正がどの程度の頻度で生じているのかを明らかにすることが重要です。これにより、従来のシフト作成業務の非効率性や、外注の費用対効果を定量的に測ることができます。
また、外注メリットを最大限に活かすためには、失敗しないためのポイントを知っておくとよいでしょう。次の章では、失敗しないための準備について解説します。
シフト作成を外注する際の注意点|失敗しないための準備

外注を試みたものの「結局自分で作り直している」「かえって手間が増えた」という声は少なくありません。
実は、失敗の原因は外注先の質ではなく、発注する側の準備不足にあることがほとんどなのです。
ここでは、シフト作成の外注に失敗しないために整えておきたい、3つの準備について整理します。
シフト作成のルールを言語化して明確にしておく
外注で失敗する最大の原因は、シフト作成のルールが明文化されていないことです。
具体的には、以下のような細かいルールを店長のみが頭の中で把握していることがあります。
「日曜はベテランを2名以上配置する」
「レジ研修済みスタッフを各時間帯に1名は入れる」
「AさんとBさんは相性の問題で同じ日に入れない」
細かいルールが明文化されていない状態で外注先にシフト作成を依頼しても、業務がうまく回らず、現場から不満が噴出します。外注する前に、シフト作成時に考えなければならないルールや条件を徹底的に洗い出すことが重要です。
スタッフの勤務条件・スキル情報を一元管理しておく
外注先に情報を渡すためには、スタッフごとの勤務条件とスキル情報を一元管理しておく必要があります。
しかし、扶養内上限はExcel、高校生の時間制限は紙、有給残数は勤怠システム、スキルレベルは店長の記憶という具合に、情報がバラバラに管理されているケースが少なくありません。
情報が一元化されていないまま外注を依頼すると、業者からの確認の頻度が増えたり、シフト作成後に修正の必要性が生じたりするなどの非効率が生じ、外注のメリットが相殺されてしまいます。
複数拠点を抱える企業では、拠点ごとの管理方法を統一しておくとよいでしょう。
シフト提出のルールを定めておく
シフト作成が滞る原因を「スタッフの希望提出が遅いため」と捉えていないでしょうか?もしかしたら、その原因はスタッフ側ではなく「シフト希望提出ルールが整備されていないこと」にあるかもしれません。
シフト希望提出ルールの基本は、「提出期限・提出方法・フォーマット」です。提出方法やフォーマットを統一しておくことで、シフトの未提出状況が改善されるかもしれません。
また、この3つの基本をスタッフに浸透させる際に役立つのが、「シフト管理アプリ」です。
「はたLuck」では、棚卸ししたルールを取り込むことで、勤務条件・スキル・時間帯別人数を考慮したシフト作成をスムーズに進めることができます。外注の前段階としてルールを整理し、ツールに移行する設計が、中長期的にもっともコスト効率の高めることにつながるのです。
シフト作成についてのよくある質問(FAQ)
シフト作成の外注を検討する際によく寄せられる質問を整理しました。費用、規模別の判断、個人情報の取り扱いという、実務で判断に迷いやすいポイントを中心に解説します。
Q1. シフト作成の外注にかかる費用の相場は?
外注の費用は、方法によって大きく異なります。
目安としては、代行サービスは1回あたり5,000〜15,000円程度、BPO・業務委託は月額数万〜数十万円(拠点数やスタッフ数によって変動)、シフト作成代行サービスによっては月額定額制のプランも用意されています。DXツールは月額数千〜数万円+初期設定工数が一般的です。
具体的な金額は要件次第で変わるため、単純な料金比較ではなく、自社の「見えないコスト」と照らし合わせて判断することが重要です。
Q2. 小規模な店舗でもシフト作成を外注する意味はあるか?
1店舗・20名以下の規模であれば、外注よりもまずルールの棚卸しとDXツール導入を優先した方がコスト効率が高くなるケースが多いです。店長1人の業務負荷を仕組みで軽減する方が、継続的な外注費を払うよりも投資対効果が出やすいためです。
ただし、「店長が1人しかシフトを組めず、不在時に誰も代われない」という状態であれば、スポット代行を保険的に活用する価値はあります。小規模店舗でもツール導入で負担を軽減できるケースが増えているため、まずは自社の属人化度を確認することから始めるとよいでしょう。
Q3. シフト作成を外注する際にスタッフの個人情報はどう扱うべきか?
シフト作成を外注するには、スタッフの勤務条件(扶養区分・有給残数・勤務可能時間など)を外注先に共有する必要があります。ただし、共有する情報は必要最小限にとどめ、秘密保持契約(NDA)を締結することが前提です。氏名を番号やアルファベットに置き換えて渡す運用も一般的です。
BPO委託の場合は、プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の取得有無を確認することで、情報管理体制のリスクを事前に把握できます。契約前に、情報の取り扱い範囲・保管期間・破棄方法まで明文化しておくことが欠かせません。
まとめ|シフト作成の外注は「仕組み化」とセットで考える
シフト作成の外注を検討する際は、単に「誰かに代わってもらう」という発想ではなく、店舗運営の仕組みそのものを見直す機会として捉えることが重要です。
本記事で解説してきたように、外注で失敗する根本原因は外注先の質ではなく、シフト作成のルール・勤務条件・希望収集フローが属人化していることにあります。代行・BPO委託・DXツールの3つの選択肢は二者択一ではなく、自社の規模と課題フェーズに応じて段階的に組み合わせるものです。そして、どの選択肢を選ぶにしても、ルールの棚卸しという土台がすべての出発点になります。
シフト作成の外注は、コストではなく店舗運営への投資です。まずは自社のシフト作成ルールを書き出すところから始めてみてください。
「はたLuck」のシフト管理機能では、勤務条件・スキル・時間帯別の必要人数をあらかじめ設定することで、複雑な条件を考慮したシフトを簡単に作成することができます。外注費を継続的に払い続けるのではなく、自社のルールを仕組みに落とし込んで運用したいとお考えの方は、まずはお気軽に資料をダウンロードください。

店舗DXコラム編集部
HATALUCKマーケティンググループのスタッフが、記事の企画・執筆・編集を行なっています。店舗や施設を運営する方々向けにシフト作成負担の軽減やコミュニケーション改善、エンゲージメント向上を目的としたDXノウハウや業界の最新情報をお届けします。
