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【徹底解説】IT化とDX化の違いとは?DXがいま重要視されている理由
最終更新日:2024/09/04
昨今、DXが注目されていますが、IT化との違いが何か気になる方もいるのではないでしょうか。DX化とは、単にITシステムを導入するだけでなく、業務プロセスの改善や組織変革をすることを指します。IT化とDX化の違いを知り、導入の目的を明確にすることで、DX化の効果を最大化できるでしょう。
この記事では、IT化とDX化の定義や目的、DX化が重要視される理由や成功させるためのポイントを解説します。DX化の事例やおすすめのアプリも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
IT化とは
はじめに、IT化の定義や目的、メリット・デメリットのほか、IT化の具体例を解説します。
IT化の定義と目的
IT化とは、情報技術(IT)を活用して、業務プロセスを効率化・自動化することを指します。具体的には、従来は手作業で行われていた業務をデジタル化し、より迅速かつ正確に処理するためのシステムを導入することをIT化といいます。
IT化の主な目的は、業務の時間短縮やコスト削減、人手不足の解消など、企業の運営を効率化することです。
IT化のメリットとデメリット
IT化のメリットには、業務の効率化やコスト削減などが挙げられます。例えば、紙の書類をデジタル化することで、情報の検索や共有をしやすくなり、時間の節約につながります。
一方で、デメリットとしては初期導入コストがかかることや、システムの運用・保守に専門的な知識が必要なことが挙げられます。また、システムの不具合が発生した場合、業務が停止するリスクもあります。
IT化の具体例
IT化の具体例としては、勤怠管理システムの導入が挙げられます。従来の紙ベースの出退勤記録をデジタル化することで、社員の勤務時間を正確に把握し、給与計算を自動化することが可能です。
また、顧客管理システム(CRM)の導入により、顧客情報を一元管理し、営業活動を効率化することもIT化の一例です。これらの取り組みにより、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。
DX化とは
次に、DX化の定義や目的、具体例を解説します。IT化との違いを押さえておきましょう。
DX化の定義
DX化とは、デジタル技術を用いてビジネスモデルや組織の変革を目指す取り組みです。
IT化がデジタル技術を導入して業務を効率化することに対し、DX化はビジネスそのものを変革することを指します。
DX化の目的
DX化の目的は、デジタル技術を活用して新しい価値を創出し、企業の競争力を高めることです。
例えば、DX化によって顧客体験の向上や新しいビジネスモデルの構築などが行えます。また、DX化は市場のニーズの変化に柔軟に対応するための手段としても有効です。
DX化の具体例
DX化の具体例としては、ECサイトの導入による販売チャネルの拡大が挙げられます。従来の店舗販売に加えてオンラインでの販売を行うことで、顧客層が広がります。
また、ビッグデータを活用したマーケティングを行うのもDX化の一例です。顧客の購買履歴や行動データを分析し、個々のニーズに合わせたプロモーションを展開することで、顧客満足度の向上を図れます。
DX化が重要視される理由
続いて、DX化が重要視される4つの理由を見ていきましょう。
- 2025年の崖
- 業務効率化
- 生産性の向上
- 競争力の向上
それぞれ解説していきます。
2025年の崖
「2025年の崖」とは、日本企業がDX化を推進できなかった場合に予想される危機的状況のことです。経済産業省のレポートによると、2025年以降の経済損失は年間最大で12兆円に達するとされています。
原因としては、老朽化したシステムの維持管理に膨大なコストがかかることが挙げられます。DXを進めることで、このリスクを回避することが可能です。
業務効率化
DX化は業務の効率化につながります。例えば、従来は手作業で行っていたことをAIで自動化することによって、作業時間の短縮や人件費の削減、ミスを減らすことも可能です。
さらに、データ分析を通じて業務のボトルネックを特定し、改善を図れるため、全体的な業務効率が向上します。
生産性の向上
DX化を進めると、少ないリソースで多くの成果を生み出すことが可能となります。例えば、製造業では自動ロボットの導入によって、効率的に作業を進められます。
また、システムを活用することでリアルタイムでの進捗管理が可能となり、ムダの削減や生産性の向上につながります。
競争力の向上
DX化の推進は、企業の競争力を強化するためにも不可欠です。デジタル技術を活用すると、新たなサービスの開発や顧客体験の向上、ビジネスモデルの変革が可能となります。
例えば、データ分析にもとづくパーソナライズされたサービスの提供や、オンラインチャネルの強化による販路拡大などが挙げられます。また、DX化で生産性を向上することによって、価格面での競争力も高まります。
DX化を成功させるためのポイント
ここからは、DX化を成功させるためのポイントを解説します。
- DX推進のための3つのステップ
- DXの成功に必要な要素
- 失敗しがちなポイント
順番に見ていきましょう。
DX推進のための3つのステップ
DX推進は、以下の3つのステップで進めていきます。
- 現状分析
- 戦略策定
- 実行
現状分析
DX推進の第一歩は、自社の現状を把握することです。業務プロセスやシステム、組織体制、企業文化などを洗い出し、デジタル化の度合いや課題を明確にします。
現状分析を行うことで、DX化の優先順位付けや、必要なリソースの見積もりができるようになります。
戦略策定
現状分析の結果を踏まえ、DX化のビジョンや目標を明確にし、全体戦略を策定します。
戦略には、デジタル技術の導入計画や組織体制の再編、必要なリソースの確保などが含まれます。短期・中期・長期の目標を設定し、それぞれで行う具体的なアクションを決定しましょう。
実行
DX推進の最終ステップでは、デジタル技術の導入や業務プロセスの改善を実行に移します。優先順位の高い施策から着手し、細かな業務のデジタル化を進めながら、ワークフロー全体の変革へと拡大していきましょう。
実行段階では、従業員が新しいシステムや業務プロセスに適応できるよう、サポートを行うことが重要です。
DXの成功に必要な要素
DXの成功に必要な要素は、次の5つです。
- 経営層のコミットメント
- 組織文化の変革
- 人材育成
- 適切なツールの導入
- データ活用
経営層のコミットメント
DX化を成功させるためには、経営層のコミットメントが不可欠です。
経営層がDXの重要性を理解し、明確なビジョンを示すことで、全社的な取り組みが可能になります。反対に、経営層のコミットメントが不十分だと、現場レベルでの推進が滞り、DXの成果が期待できなくなる恐れがあります。
定期的な会議でDXを優先事項として位置づけることや、プロジェクトに必要なリソースを積極的に確保することが必要です。
組織文化の変革
DX化には組織文化の変革が不可欠です。新しいデジタル技術の導入は、既存の業務プロセスや働き方に大きな影響を与えるため、これに柔軟に対応できる文化が求められます。まず社員が変化を恐れず、積極的に新しい技術や方法を受け入れる姿勢を持つことが重要です。
具体的には、ワークショップやトレーニングを通じて、社員の意識改革を促す取り組みが必要です。また、失敗を恐れずにチャレンジできる環境を作ることもポイントです。
人材育成
DXを推進するには、デジタル技術に精通した人材の育成が欠かせません。単なるITスキルだけでなく、データ分析力などを兼ね備えた人材が求められます。
社内でDX人材を育成するためには、研修プログラムを導入することが有効です。また、外部からDX人材を獲得することも選択肢のひとつです。
適切なツールの導入
DX化を成功させるには、最適なツールを導入することが重要です。
ツールによって、必要なコストや備わっている機能が異なります。業務プロセスや組織の課題を分析し、自社の状況に合うツールを選びましょう。
自社に適していないツールを導入すると、DXの効果が発揮されない可能性があります。
データ活用
DX化の効果を最大化する上で、データの活用は欠かせません。
デジタルツールを導入することで、業務プロセスや顧客行動に関するデータが蓄積されます。データを分析することで業務改善点を洗い出し、組織の変革に役立てることが重要です。
また、顧客ニーズに基づいた新しいサービスの開発やマーケティング戦略の策定にも、データ活用が不可欠です。
失敗しがちなポイント
DX化を推進する際に失敗しがちな3つのポイントも押さえておきましょう。
- ITシステム導入のみで満足してしまう
- 従業員の声をおろそかにする
- DX化の目的を見失う
ITシステム導入のみで満足してしまう
DX化の一環として多くの企業が新しいITシステムを導入しますが、それだけで満足してしまうことは失敗の要因となります。
例えば、勤怠管理をデジタル化しただけで、業務改善やデータ活用が進まず、期待した効果が得られないケースが挙げられます。
ITシステムはあくまでもツールであり、それを最大限活用するためには、業務のあり方を根本から見直すことが必要です。
従業員の声をおろそかにする
DX化において、従業員の声をおろそかにすることも失敗の原因のひとつです。
従業員の意見を聞かずに進めてしまうと、使い勝手が悪いものになり、現場で活用されないケースがあります。DX推進の初期段階から従業員を巻き込み、意見を反映させることが重要です。
DX化の目的を見失う
DX化の過程で目的を見失うことも失敗につながります。
DXは手段であり、目的は企業の競争力を高めることや業務効率を改善することです。しかし、目的が曖昧なまま進めるとシステム導入に注力し、業務改善につながらないケースがあります。
そのため、DXの目的を明確に定義し、全社で共有することが重要です。具体的なKPIを設定して進捗を定期的に確認することも有効です。
DX化を推進している事例7選
ここまでは、DX化を成功させるためのポイントをお伝えしてきました。この章では、実際にDX化を推進している企業の事例を7つ紹介します。
- ヤマトホールディングス株式会社
- ニトリホールディングス
- LEGO
- 株式会社りそなホールディングス
- バロックジャパンリミテッド
- フェリシモ
- くら寿司
ヤマトホールディングス株式会社
ヤマトホールディングス株式会社は、物流業界におけるDXを積極的に推進しています。例えば、顧客と荷物の情報をリアルタイムで連携し、データの一元化を図ることで、配送の効率化と顧客満足度の向上を実現しています。
また、機械学習を活用したオペレーションの最適化や業務プロセスの標準化を進めており、営業所の運営効率の向上やコスト削減を行っています。
ニトリホールディングス
ニトリホールディングスは、DX化において特に内製化に力を入れています。IT人材の確保と育成を目的に新会社を設立し、システムの内製化を加速させています。
また、具体的なDX施策としては、物流のデジタル化が挙げられます。AIを活用した配送ルートの最適化や物流情報の電子化を行い、業務効率を向上させています。そのほか、独自の倉庫システムを構築し、在庫管理や配送業務の効率化も実現しています。
LEGO
世界的な玩具メーカーであるLEGOは、デジタル製品の開発を通じてDXを推進しています。映画の内容にリンクしたモバイルゲームの開発やデジタル製品への投資など、エンターテインメントとテクノロジーの融合を図っています。
顧客体験の向上によりブランド力が向上したほか、子どもから大人まで幅広い層にアプローチすることに成功しています。
株式会社りそなホールディングス
りそなホールディングスでは、りそな銀行などのDX化を推進しており、スマートフォンアプリの機能拡充や、オンライン相談サービスの導入などを進めています。
また、AIを活用した与信判断の高度化や本人確認の効率化なども図っています。こうしたDXの取り組みにより、顧客の利便性の向上と業務効率化を実現しています。
バロックジャパンリミテッド
アパレル企業のバロックジャパンリミテッドでは、マーケティングDXへ取り組んでいます。例えば、ECサイトと実店舗の連携を強化するオンライン接客ツールの導入や、SNSを活用したマーケティング施策などが、そのひとつです。
また、データ分析を活用して顧客の購買行動を把握し、一人ひとりに合わせた提案を行うことで、ブランドの価値を高めています。
フェリシモ
フェリシモは、ファッションや生活雑貨を展開する通販企業として、独自のDXを推進しています。
そのひとつが、膨大にある顧客データの活用です。例えば、顧客の声を反映した商品企画やサービスの改善、物流の効率化につながる施策を展開しています。
くら寿司
回転寿司チェーンのくら寿司では、タッチパネル式のオーダーシステムの導入や、自動皿回収システムの開発など、店舗運営のDX化に取り組んでいます。
また、寿司の廃棄率削減のため、抗菌寿司カバーも導入。こうしたDXの取り組みにより、コスト削減や業務効率化、顧客満足度の向上を実現しています。
DX化を推進させるなら「はたLuck」がおすすめ
企業のDX化を推進させるなら、以下の機能があるはたLuckがおすすめです。
- 社内の情報共有がしやすい「連絡ノート」機能やトーク機能
- シフト申請・調整・確定・共有をワンストップでできる
- 利用データの可視化
- 従業員エンゲージメント向上につながる機能も
社内の情報共有がしやすい「連絡ノート」機能やトーク機能
はたLuckでは、社内の情報共有を効率化するために「連絡ノート」機能と「トーク」機能を提供しています。
「連絡ノート」機能では、これまで紙のノートで行われていた連絡をデジタル化することで、どこからでもリアルタイムで情報を確認できるようになります。引き継ぎ事項を簡単に共有できるため、ミスや伝達漏れを防ぐことが可能です。
一方、「トーク」機能では、スタッフ間のコミュニケーションが円滑になります。特定のメンバーとのやり取りが必要な場合、専用のトークルームを作成することもできます。社内の情報共有をスムーズにすることで、全体の業務効率が向上します。
シフト申請・調整・確定・共有をワンストップでできる
はたLuckでは、シフトの申請から調整、確定、共有までをワンストップで行えるため、店長や従業員の負担を軽減できます。
例えば、シフト希望の提出はスマートフォンから行えるため、手動での入力ミスを防ぐことができます。シフトの変更が必要な場合も、アプリ内で調整やヘルプ募集が行えます。
確定したシフトは即座に通知されるため、従業員はリアルタイムでシフトを確認でき、店舗まで確認しに行く必要がありません。これらの機能で、管理者と従業員双方の負担が軽減します。
利用データの可視化
はたLuckでは、従業員のアプリ上での「行動データ」を取得でき、それぞれがアプリをどのように利用しているかを可視化できます。
確認できる内容は、アプリへのログイン率や「連絡ノート」の投稿数・コメント、シフトの過不足や人件費などです。
また、「ネットワーク分析」によって店舗内の人間関係も可視化でき、離職の可能性が高いメンバーや、リーダー候補になる人材を見つけることができます。
従業員エンゲージメント向上につながる機能も
はたLuckには、従業員のエンゲージメントを向上させるための機能も備わっています。例えば、「星を贈る」機能では、従業員同士が感謝や応援の気持ちを伝え合うことができ、職場内のコミュニケーションが円滑になります。
従業員のモチベーションやエンゲージメントが向上することで、離職率の低下につながり、結果的に企業全体のパフォーマンスも向上します。
はたLuckでDX化推進をはかった事例
ここでは はたLuckの導入によってDX化推進を図った3つの企業の事例をご紹介します。
株式会社ハブ
株式会社ハブは、英国風PUB「HUB」や「82」などを展開しています。原材料費や物流コストの増加といった環境変化に対応するため、生産性向上を目指してDX推進に着手しました。
従来はシフト希望の回収や共有に、個人のチャットツールを利用しており、作業に多くの時間が費やされていました。しかし、はたLuckを導入したことで、シフト希望の回収から確定シフトの共有までがアプリ上で完結し、シフト未提出者の確認も一目でできるようになり、業務を効率化できました。
また、「連絡ノート」機能により情報の重要度を区分でき、スタッフが必要な情報を確認しやすくなったことで、コミュニケーション課題も改善されました。
株式会社東京ドーム
株式会社東京ドームは、東京ドームシティを含む様々な施設の運営を行っています。同社の飲食・物販部門には、400名を超えるアルバイトが登録されており、1人の社員が100人以上のシフトを作成し、共有しなければならないという課題に直面していました。
しかし、はたLuckを導入したことで、「シフト作成」機能により、従来の約70%の時間でシフトを作成できるようになりました。
また、「お知らせ」機能を活用することで、登録アルバイトへの情報を一斉に送信することが可能になり、業務の効率化が実現できています。
共和建物管理株式会社
東京や神奈川においてビル施設の管理業務を行っている共和建物管理株式会社。日本語が得意ではない外国籍スタッフとコミュニケーションをとれる社員に、シフト作成や工程管理を任せざるを得ないという課題が発生していました。
はたLuckを導入した後は、現場にいなくてもシフト調整が可能になり、シフト作成を担当していたスタッフの負担が大幅に軽減されました。
また、「お知らせ」機能により、現場からの報告を他のスタッフとも簡単に共有できるようになり、シフト制で働く「ローテーション現場」特有の問題の解決にもつながりました。
IT化とDX化の違いを理解し、DX化を進めよう
競争力を高め、強い企業を目指すためには、DX化が必要不可欠です。その施策の一環として、デジタルツールの導入が求められます。
DXアプリはたLuckは、飲食業やアパレル業、総合ビル管理など、さまざまな業界の企業で導入されており、幅広い業種で活用されています。ツールの導入を検討されている場合は、まずはテスト導入から始めることをお勧めします。
はたLuckサービス概要資料、導入事例集
店舗サービス業向け、商業施設向け、それぞれのサービス概要資料をご用意しています。導入事例集も一緒にダウンロードが可能です。
店舗DXコラム編集部
HATALUCKマーケティンググループのスタッフが、記事の企画・執筆・編集を行なっています。店舗や施設を運営する方々向けにシフト作成負担の軽減やコミュニケーション改善、エンゲージメント向上を目的としたDXノウハウや業界の最新情報をお届けします。