従業員満足度(ES)とは?働きやすい環境づくりのためにできること

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最終更新日:2022.06.29

人材不足や生産性の低さといった問題を解決するためには、従業員がみずからの仕事に誇りを持ち、前向きに取り組める環境づくりが欠かせません。そのためにも、従業員満足度(ES)を意識した経営を行うことが大切です。
ここでは、従業員満足度の概要や調査手順、従業員満足度を上げるためのポイントについて解説します。

従業員が仕事や企業などに対して、どの程度満足しているかを示す従業員満足度

従業員満足度は、企業に雇用されて働く従業員の満足度を示す指標です。「Employee Satisfaction(ES)」と呼ばれることもあります。

従業員満足度は、仕事のやりがいや職場環境、福利厚生、給与、評価など、さまざまな事柄によって決まります。それぞれの要素についての満足度を計測することで、従業員が自社で働くことにどの程度満足感を持っているかどうかを知ることが可能です。
従業員満足度は、従業員の定着率やモチベーション、生産効率に関わってくるため、定期的に計測し、向上を目指していく必要があります。

従業員満足度向上による企業のメリット

従業員満足度は、従業員が企業で働くことにどの程度満足しているかを示す指標ですから、高ければ高いほど「従業員にとってその企業で働く価値が高い」といえるでしょう。しかし、従業員満足度を高めることは、従業員だけでなく企業にとっても大きなメリットがあります。
ここでは、従業員満足度向上に企業が取り組むことで得られるメリットをご紹介します。

人材の定着

従業員が現在の働き方や企業に十分満足していれば、その分、離職率を低下させることができます。
「キャリアアップ転職」など、将来のための前向きな転職もありますが、実際のところ、今の職場に一切の不満がないのに転職を考える従業員はそれほど多くないでしょう。「離職率が高い」「人を育ててもすぐに辞めてしまう」という企業は、従業員に十分な価値を提示できていない可能性があるのです。
人材が定着すれば、それだけ長期的な視点で時間をかけた人材育成が可能になります。また、働き手不足が叫ばれる中で、人材不足に陥るリスクを減らすことも可能です。
コストや時間をかけて働きやすい職場を作ることは、従業員のためだけでなく、企業にとっても長期的なメリットにつながっていきます。

生産性の向上

従業員満足度は、生産性の向上にも直結します。同じ仕事をしていても、集中して取り組める日とそうでない日では、集中できた日の方がより多くの成果を上げられます。仕事にやりがいを持ち、高いモチベーションを維持して働くことができれば、その分パフォーマンスが良くなり、一人ひとりの生産性の向上につながるでしょう。
また、モチベーションの高い従業員が多ければ、それだけ職場全体にも活気が生まれます。チーム一丸となって仕事に取り組んでいく意識が醸成されれば、全体の成果にも表れるようになり、コミュニケーションが活発になることで、新たなアイデアなどが生まれやすくなるといった効果も期待できます。

顧客満足度の向上

従業員が前向きに仕事に取り組んでいる店舗と、やる気がなく必要最低限のサービスしか行わない店舗では、前者のほうが顧客の印象は良いでしょう。
同様に、商品開発や企画、営業などの分野においても、従業員が前向きに仕事に取り組むことで、顧客に対するより良いサービスや商品の提供につながっていきます。
そもそも、従業員自身が自社や自社製品に誇りを持っていなければ、顧客に魅力を十分に伝えることもできません。従業員満足度を高めることは、長い目で見れば顧客満足度や売上にも大きな影響を及ぼします。

従業員満足度調査の手順

従業員満足度を上げるためには、まず、現状の従業員満足度がどの程度なのかを知らなければいけません。ここでは、従業員満足度を知るための調査手順について解説します。

1.目的の設定

まずは何のために従業員満足度を調べたいのか、目的を設定します。例えば、目的を「従業員満足度の総合的な向上」とするのか「新規採用のための参考」にするのかで、調査項目や分析方法が変わります。

2. 項目の検討

目的に応じた項目について検討します。主な項目には、下記のようなものが挙げられます。

<従業員満足度調査の主な項目>

  • 仕事に対する満足度
  • 職場に対する満足度
  • 現在の処遇に対する満足度
  • 上司に対する満足度
  • 福利厚生への満足度
  • メンタルの状態 など

3. 調査手法の検討

従業員満足度調査を行う具体的な手法を検討します。設定した項目に対し複数の質問を設定して、選択形式で答えてもらうのが一般的です。

正確な実態把握のために、匿名で回答できるようにしておきましょう。

4. 調査の実施

実際に調査を行います。あらかじめ、調査の目的について従業員に説明をしておくとスムーズです。アンケートツールの利用や外部委託などが一般的な実施方法です。

5. 結果の分析

目的に応じて、調査結果の分析を行います。単純に全従業員の答えを集計する「単純集計」のほか、部署ごとや役職ごと、年代ごと、性別ごとなどの属性別に集計を行う「クロス集計」を行うと、より効果的です。

部署によって満足度が大きく異なる項目があった場合、従業員満足度が高い部署と低い部署で何が違うのかを分析してみましょう。理由を推察することで、具体的な改善点が見えてきます。

6. 改善の実施

分析結果をもとに、改善策を検討し、実施します。

従業員満足度を上げるためのポイントとは?

ポイント

従業員満足度を上げるためには、企業側がそのための取り組みを行う必要があります。調査結果にもとづいた改善策を検討することが大切です。

ここでは、従業員満足度向上につながりやすい4つのポイントをご紹介します。

快適な職場環境づくり

職場環境は、働きやすさを左右する重要なポイントです。物理的な環境と職場の雰囲気、両方を快適に保つ必要があります。

・物理的な環境

物理的な環境は、職場の衛生状態や快適な湿度、温度管理などが該当します。制服なのに着替える場所がない、ロッカーが足らないといったことも環境面のストレスにつながります。従業員が具体的にどのような不満を抱えているのか、ヒアリングを行って改善していきましょう。

・職場の雰囲気

職場の雰囲気は、チーム内のコミュニケーションの活性化や、協力し合える体制づくりなどが該当します。スタッフ全員が明るく前向きに出勤できる職場を目指すことが大切です。

適切なマネジメント

店長や上司といった管理者が部下に対して適切なマネジメントを行うことは、安心して働ける環境づくりにつながります。

例えば、上司からの情報がチームの一部にしか伝わっていなかったとしましょう。すると、情報が伝わらなかった従業員は十分な働きができなくなってしまいますし、疎外感や不安を感じる原因になります。

管理者は、情報の周知や従業員管理に気を配り、それぞれの従業員の状況に応じた対処をとっていかなければいけません。

人事評価制度の見直し

人事評価に納得がいかないと、従業員の意欲はどんどん低下していってしまいます。高い成果を上げたスタッフと怠けていたスタッフの評価が同じでは、「がんばっても意味がない」と思われてしまいます。誰もが納得できる人事評価制度の構築と周知を行いましょう。

同時に、制度にもとづいた公平な評価をすることも大切です。制度だけが整っていても、評価者がそれに沿った運用をしなければ意味がないからです。

企業としてのビジョンや目標の周知

企業のビジョンや目標を周知することも、従業員満足度につながります。何を目指して働くのかを企業側から提示しましょう。

企業の目標達成のために従業員一人ひとりに期待することを伝えれば、何を目指して働けば良いのかがはっきりします。目標が定まることで、チーム一丸となって仕事に取り組みやすくなりますし、短期的なゴールを設定すれば達成感も得やすくなります。

従業員満足向上におすすめのツール「はたLuck(R)」

店舗マネジメントツール「はたLuck(R)」は、スタッフ個人のスマートフォンにアプリを入れることで簡単にコミュニケーションや情報共有などが行えるシステムです。従業員満足度につながる3つの機能をご紹介します。

星を贈る

「星を贈る」は、感謝や期待の気持ちを店長からスタッフやスタッフ間で気軽に送り合える機能です。ほかの人が送った「星」に対して、共感を表す拍手やコメントを送ることもできます。「感謝」「期待」といった前向きな気持ちがチーム全体に広がることで、コミュニケーションの活性化やチーム意識の醸成につながります。

シフト管理

はたLuck(R)では、アプリ上からシフト希望の登録や確定シフトの確認ができます。いちいち店長に手書きでシフト希望の申告をしたり、店舗にシフト表を見に行ったりする必要はありません。欠員が出た際も、アプリ上から全従業員に対して欠員募集がかけられるため、「代理が見つからなくて仕事を休めない」といったことが起こりにくくなります。
また、シフト作成画面には、あらかじめ登録しておいた曜日や時間ごとの必要人員を表示することが可能です。いつ、どのくらいの従業員が必要なのかが一目でわかり、現場に負担のかかりにくい過不足のないシフトが作れます。

連絡ノート

連絡ノートは、従業員が把握しておくべき業務連絡や新商品、キャンペーンなどの情報をシェアするための機能です。業務に入る前に必要な情報を確認しておくことで、安心してシフトに入れるという効果が期待できます。

店長による口頭伝達には漏れのリスクがありますし、手間もかかります。また、口頭では詳細の内容がわからなくなってしまうこともあるでしょう。都合の良いタイミングで何度でも確認できる方法で情報を共有することで、抜け漏れのない伝達が可能になります。

株式会社オオゼキ様の事例:店舗内のコミュニケーションが活発に

東京都内を中心にスーパーマーケットを展開している株式会社オオゼキ様は、「人」を大切にする現場第一主義で業績を伸ばしてきた企業です。はたLuck(R)の導入に際しても、単なる情報伝達ツールではなく、モチベーション向上や連携強化につながる機能が搭載されている点が重視されました。
導入後は「星を贈る」機能を活用し、店長が積極的にスタッフへ感謝の気持ちを伝えました。それを見たほかのスタッフが「拍手を贈る」機能で共感を示す流れができたことで、これまでスポットがあたりにくかった従業員の成果も可視化されるようになり、チーム意識の高まりにつながったということです。
その結果、一人ひとりが主体的に動くようになり、店舗内のコミュニケーションも活発になっていきました。従業員の顔つきが明るくなり、モチベーションアップや売上目標達成といった成果にもつながっています。

株式会社バンダイナムコアミューズメント様の事例:連絡ノートの活用で従業員満足度がアップ

株式会社バンダイナムコアミューズメント様では、情報伝達をスムーズにするためにはたLuck(R)を導入しました。
導入後、従業員は業務に入る前に「連絡ノート」を確認するようになりました。あらかじめ必要な情報を把握してから現場に出ることで、実務にあたるまでの時間が短縮され、チーム力、現場力の向上につながったそうです。
また、情報共有を重視した経営を行っているバンダイナムコアミューズメント様では、従業員満足度のアンケート調査を定期的に行っています。はたLuck(R)のテスト導入を行った北陸エリアでは、連絡ノートの活用により、「情報共有」の項目での満足度が大きく向上しました。
さらに、はたLuck(R)を導入すれば、本部側は管理画面から従業員同士のつながりや店舗内の中心人物を確認することも可能です。コミュニティーから外れている従業員がいた場合は、社員を通して適切なフォローが行えるため、よりきめ細やかなマネジメントができるようになりました。

すべての従業員の満足度向上を目指そう

正社員はもちろん、アルバイト・パートスタッフであっても、従業員満足度を上げることで高い成果を発揮しやすくなります。
特に、直接顧客と関わる小売店や飲食店のアルバイト・パートスタッフの従業員満足度は、売上や顧客満足度にも大きく影響します。現場の従業員が働きやすい職場を作ることで、離職率の低下やモチベーションアップを目指しましょう。